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味噌汁を作ろう、自由になろう、優しくなろう

味噌汁は自由だ。


 この一言だけ言いたくて、このエントリを書いています。
 おそらく、日本で生まれ育っている人であれば、幾度となく食べたことがあるだろう味噌汁。誰かに作ってもらったことも、誰かに作ったことも数知れず。お店で食べた味噌汁の数を覚えている人はいないだろうというくらいに馴染みのある味噌汁。
 インスタントでもフリーズドライでもあるし、お手軽に済ませようと思えばいくらでもお手軽にできるというのも、味噌汁がどれだけ生活に寄り添っているかということの証左ではないでしょうか。

 さて、味噌汁。
 インスタントなどではなく自分で作ろうというと、二の足を踏む人が多いのではないだろうか、と思います。特に、一人暮らしだったりすると。
 まぁ、確かに、一人分の味噌汁を作るというのは、ちょっと面倒だったりはする。
 というより、料理というものは基本的には一人分を作るのは面倒なものだと認識している。一人分よりも二人分、三人分を作る方が作りやすい。慣れると一人分を作るのも苦ではなくなるけど、一人分を作るのが面倒というのは、仕方のないことだと思う。
 そういう理由もあるし、インスタントとかあるんだったらそれでいいじゃん、というのも理解するし、納得する。
 が、そこで終わっては終わってしまうので、味噌汁を作ろうということを言いたいと思う。

 料理の本とか、ネットだとか、味噌汁の作り方は色々なところで目にすることができるだろう。だから、それに従って作らないといけないのでは? と思うかもしれない。具材もあれやこれやと準備したり、わざわざお味噌汁のために買いそろえたり……。そう言うことから、まずは離れよう。

 味噌汁には何を入れても良い。
 味噌汁はなんだって受け入れる。

 もう一度言おう。
 味噌汁は自由だ。

 具に何を入れても良い。好きなものを入れれば良い。
 味噌汁は(多分)なんでも受け入れる。
 奴ほど懐の広い奴はそうはいない。
 冷蔵庫の中を見てみよう。
 野菜も肉も魚も、みんな味噌汁の中に入りたがっているはずだ。
 好きなものを入れれば良い。
 スーパーでおいしそうな野菜があれば買ってきて入れれば良い。
 お肉が安売りしてれば、それを入れれば良い。
 旬の魚もいいだろう。
 お豆腐とかワカメはよくできる奴らだ。どんどん入れよう。
 お揚げ? 最高じゃないか。
 冷蔵庫の中で余ってる微妙な野菜の切れ端でも良い。
 無聊をかこっていた奴らが、見事な活躍を見せてくれるはずだ。

 味噌汁は自由だ。
 そして、味噌汁は優しい。
 どんな奴らも受け入れる優しさ。
 そして、食べる人をほっとさせる優しさ。
 その両方を持っている。
 刺激的ではないかもしれない。はっと目が醒めるような驚きはないかもしれない。
 こうして盛り上げて書いているけど、所詮は味噌汁。
 言っても、別にご馳走というわけではない。
 まぁ、料亭とか行くと、めっちゃすごい味噌汁とかあるのかもしれんけど。
 一度は食べてみたいので、誰か連れてってください。
 と、話がずれた。
 所詮は味噌汁。なんでもうまくできると上述したけど、もしかするとまだ作るのに二の足を踏んでいる人がいるかもしれない。
「失敗しておいしくなかったらどうしよう……」
 とか思うかもしれない。
 おいしくできないことが失敗なのではない。
 そう考えて何もやらないことが失敗なのだと思う。
 もし作ったものをおいしくないと思ったのなら、明日、おいしくなるようにまた試してみればいい。僕らは明日も生きる。多分、生きる。それなら、また明日味噌汁を作ればいい。お店をやってるわけでもないし、食べるのは、自分と、あと、いるのであれば家族くらいだ。(友人に振る舞うというのもあるかもしれないけど)おいしくできなかったのであれば、「ごめんね」と一言言えばいいだけだ。
 ──もしそれで許さないようであれば、それは、味噌汁の出来不出来とは別の問題があると思うので、友人知人、他の家族、または公的機関等に相談する方が良いだろう。

味噌汁の作り方

 それでは、どうやって自分が味噌汁を作っているのか──いわゆるレシピ的なものを紹介しようと思う。具体的に、今日作った味噌汁を例にしよう。

1.具材を用意する。

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 今日は、小松菜と油揚げにした。
 味噌汁の具はなんでも良いと書いたが、それでも、合う組み合わせというのはあると思う。油揚げ+葉ものは大体なんでもいける組み合わせだと思う。ペンタトニックスケールみたいなやつだと思ってれば概ね間違いない。
 具材の量は、一人分であれば、お椀ひとつに入るくらいの量で良い。
 不安なら、実際にお椀に入れてみて確かめれば良い。

2.具材を切る

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 いい感じの大きさに切れば良い。
 大きすぎると鍋に入らなかったりするので、入る程度に切れば良い。
 小さすぎるには不具合はないかもしれないけど、面倒だと思う。

3.鍋に入れる

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 切った具材を鍋に入れる。一人分の味噌汁であれば、小さい鍋が良い。
 ちなみに、自分が使っているのは、実家で使ってなかった小さい鍋。
 参考にならず申し訳ない。

4.だしを入れる

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 顆粒だしで良いと思う。目分量でいい感じの量を入れれば良いし、出来上がってちょっと違うなぁ、と思えば、次の時に増やしたり減らしたりすれば良い。

5.水を入れる
 標準的なお椀一杯分は150ml。
 大きいお椀ならもう少し入れれば良いし、小さいなら減らせば良い。あくまで目安として150ml。
 自分も、ここだけはちゃんと計るようにしている。
 で、150mlを鍋に入れるとこうなる。

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 水が少ないと思うかもしれないけど、葉ものは茹でるとかさが減るので問題ない。
 それでも具は多めだけど、個人的にはそういう方が好きだから問題ない。
 問題あるだろうという人は、具の量を調整すれば良い。

6.火にかける

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 ぐつぐつするまで火にかける。
 具材によっては、少し煮た方が良い場合があると思う。
 とりあえず、一口噛んでみて、大丈夫そうだったら、大丈夫だ。

7.火を止める
 味噌を入れる前に火を止めよう。

8.味噌を入れる
 目安としては、一人分なら大さじ1くらい。
 味の濃い薄いの好みで、調整すれば良い。
 ちなみに、今回使ったのは、佐野みそさんというお店の江戸甘味噌の白。
 オーソドックスに何にでも合うし、しっかりとした優しいおいしさがある。と思う。
 ベースで例えると、フェンダーのジャズベみたいなやつ。

9.もう一度火を入れる

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 もう一度、ふつふつと沸いてくるまで、弱火で温める。

10.食べよう
 お椀に入れたら完成。

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 という感じで、たったこれだけなので、非常に簡単にできる。
 だしについては、一旦だしだけで沸かして……とかが正しいのかもしれないけど、面倒だからこうしてる。具材からも味が出るだろうし。

 これだけだとわざわざここを読んでもらうよりも、レシピサイトの方が詳しく書いてあったりするので、自分なりのおいしい味噌汁を作るコツを書いておこうと思います。

・食べられる材料を食べられるように使う
 まず、これが大前提。
 なんでもいけるからといって、食べられないものを入れたりするのはNG。
 いくら自由だといっても、人間には最低限守らなければいけない礼儀とか、仁義とか、そういうものがあると思うんですよ。ケモノじゃないんだから。
 小学校の家庭科でやるような、最低限のことは守ろうぜ? という話です。

・良い味噌を使う
 いや、マジで。
 スーパーで安売りしてるのも悪くはないんだけど、ちょっとでも良いの使うとダメ、もう戻れないわ、ってなる。なった。
 通販とかもできるし、試してみると良いと思う。

・良い音楽を聴く
 いや、マジで。
 味噌汁を作るときは、良い音楽を聴けって聖書にも書いてあるからね。
 かっこいいロックンロールを聴きながらなら、インスピレーションも沸いて、いい感じの味噌汁が作れる。と思う。
 くだらないテレビを消せ。見たい番組があるなら、録画して後から見れば良い。
 そして、ロックを鳴らせ。
 ロックは自由だ。
 味噌汁も自由だ。

 ロックも味噌汁も、自由で、そして優しい。
 だから、味噌汁を作ろう。
 誰かのために、自分のために。

味噌汁作例

 以下、特にないですが、今まで作った味噌汁の写真です。
 作例として見たいという人は、100円いただけると見られるようになります。

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