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久々の海

祝日と週末の間に主人が休みを取ってくれたので、何年か振りに海に来た。

もっとも久しぶりなのは私だけだ。

子供たちは休みの日に主人に時々連れてきてもらっている。

自転車の数が足りないことを理由に、私はいつも留守番をしながらフルートを吹いたり、洋服を作ったり、ライターの仕事をしたりして過ごしていた。

今日は、上の子達は学校なので、末っ子と親の3人だけ。

暑いし、私は来るつもりはなかったんだけど、末っ子に「ママも」と言われると、来ざるを得ない。

自転車を頑張ってこいで、途中3歳児に「ママ、付いてきてるーぅ?」と叫ばれながら(末っ子は主人がこぐ電動ママチャリの前の席)やっと着いた。

主人と末っ子は海に足をつけに行った。

私は荷物番。

外でもiPhoneさえあれば、文章を打ち込めるなんて、便利な時代になったものだ。

平日の海は空いている。

小さな子とママが遊んでいたり、ジョギングをしている人がいたり、それぞれ思い思いに過ごしている。

船の音がする。

波の音は残念ながら聞こえにくい。

ここは少し砂浜から離れた木陰だから。

遠くに、浅瀬を手を繋いで歩く主人と末っ子。

ああ、と思う。

何年か経って、思い出すんだろうな。

穏やかな幸せを感じた今日のことを。

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