生きにくいこの世界5

前回の続きです。ボコボコにされた後の復讐の話です。


僕は初めて喧嘩に負けて、かなりショックだった。
とにかく「こいつらを全員許さない」と憎しみが湧いた。
学校の剣道場に行き木刀を持ち出し、まずはタイマンを張った同学年の奴の両足を骨が折れるまで殴って、二度と逆らえないようにした。
次は僕のことを抑えつけていた2年の両腕を折って、最後は2年の1番強いと言われてるやつと2番手のやつだ。
こいつらは手、足の骨を折った後に、2度と消えない傷を顔につけてやろうと思っていたので、鼻に鉛筆を突き刺してやった。漫画本に載っていて凄く痛そうだったので試してみたのだ。
今まで強気だった奴が、自分の方が上だと威張っていた奴が、助けを求める姿は惨めだった。
これでとりあえず復讐完了。
それからは周りにイカれてると言われ始めたので、何事もなく過ごすことができた。

中学1年の夏休み辺りから、どういうわけか父と母がまた一緒に暮らすことになる。
僕は元々住んでいた場所にまた戻ることになった。

学校はすぐには転校しなかったけど、転校するまでは新しい中学校には行っていなかった。
元々住んでいたとこなので、友達と呼べる奴は居たから正直僕はこっちに戻って来れた方が嬉しかった。
父と母の関係なんてどうでもよかった。
よりを戻そうが、また離婚しようが僕には関係のない事だからだ。
仲良くして欲しいとか、そういう事がもう浮かばなかった。
多分今思うと心が荒んでいたんだと思うけど。

転校して新しい学校に行き始めたのは、2年に上がる1ヶ月前ほどだった。


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