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恋ジャズ

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Jazzのスタンダードナンバーからイメージを膨らませたオリジナルのショートストーリーを掲載。毎週火曜日に更新します。 「恋ジャズ」とは、Jazzのスタンダードナンバーを朗読と歌…
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#眠れない夜に

恋ジャズ #18「すべて昔のこと~I Remember You~」

昼間のスコールのような雨が、 街の澱みを洗い流してくれたのだろう。 いつもより星が多く瞬い…

ことばや
2年前
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恋ジャズ #17「バラ色の世界~Autumn Leaves~」

恋をすると、世界はキラキラと輝き出す。 何の変哲もない街角が、映画のワンシーンに変わる。 …

ことばや
2年前
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恋ジャズ #16「川面の月~ Moon River ~」

ゆらりゆらりと揺れて滲む、 少し歪な川面の満月。 まるで私たちみたいだと思った。 日毎に月…

ことばや
2年前
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恋ジャズ #15「ピエロ~Don'cha go way mad~」

道化が踊る。 くるくると軽薄に。 わかりやすい嘘をつき、見苦しい言い訳を重ね、 ごまかしの…

ことばや
2年前

恋ジャズ #14「サヨナラは言わない~YOU'VE CHANGED~」

歩道を叩く雨の音が、今夜も私を不安にさせる。 遠ざかっていく足音が聞こえたみたいで、 ドキ…

ことばや
2年前

恋ジャズ #13「LOVE SICK~Autumn in New York~」

キミは知っているかい? 恋という病に効く薬はこの世に存在しないけれど、 失恋には特効薬があ…

ことばや
2年前
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恋ジャズ #12「身も心も~Body and Soul~」

この身体に刻まれたあなたの記憶。 それはまるで呪いのように 私を縛りつけて離さない。 ふとした時によみがえり、 さりげない瞬間にこの身を蝕む。 髪が、指が、くちびるが、あなたを覚えている。 あなたの他には何もいらない。 そんな盲目的な恋を私がするなんて、 誰も信じなかった。私ですらも。 恋に溺れてすべてを捧げるなんて、 バカバカしいと思っていた。 あなたに出逢うまでは。恋をするまでは。 この心の燃え残るあなたへの恋心。 それは今も胸を締めつけ、 声もなく叫び続けている。

恋ジャズ #11「冬の星~Softly as in a Morning Sunrise~」

寒い夜が好きだ、と彼女は言った。 「星がね、キレイに見えるから」 今さらそんな昔の話を思…

ことばや
2年前
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恋ジャズ #10「ずっと心に~They can’t take away from me~」

いつの間にか、右と左に分かれてしまった私たちの進む道。 それが再び交わることはない。 どん…

ことばや
2年前

恋ジャズ #9「旅路~ Skylark ~」

僕らは一緒に旅に出る。 誰も知らない場所を求めて。 いつか見たことのある場所を探して。 昼…

ことばや
2年前
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恋ジャズ #8「ハッピーエンドをキミに~I wish you love~」

キミが笑う。 少し寂しそうに、少し苦しそうに。 「物語の終わりは、ハッピーエンドがいい」と…

ことばや
2年前
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恋ジャズ #7「月が見ている~Whisper not~」

「あれ? メイク変えた?」 「な、なに急に。いつもと一緒だけど?」 「ふぅ~ん。何か、キレ…

ことばや
2年前

恋ジャズ #6「ある夜の出来事~Black Coffee~」

静まりかえった夜の真ん中。 ふと、自分だけが地球上にとり残された気持ちになる。 そんなこと…

ことばや
2年前

恋ジャズ #5「あなたを忘れる魔法があれば~Easy to remember~」

「恋忘れ」を知っているかい? 忘れられない恋を、諦めきれない恋心を キレイさっぱり消し去ってくれるという「恋忘れ」さ。 そんなものがあるはずない? あぁ、たいていの人は迷信だと思うだろう。 おとぎ話だと笑うだろう。 もちろん、僕だって最初は信じちゃいなかった。 でもね、「恋忘れ」は本当にあるんだ。 だって僕の心にはもう、愛する人はいない。 そう、恋心も想い出も すべて僕の心から消えてなくなってしまったんだから。 友だちは言った。 「あんなに愛し合っていたのに」と。 そんな