自己紹介に必要な覚悟と意志

私は、ツイッター・noteアカウントのプロフィール冒頭に「言葉でしあわせを広げる」と書いています。

この言葉を自分につけたのは、高校2年生のころ。コピーライターに漠然と憧れながら、なんとなく言葉が好きかもしれないと気づいたころでした。

それから時が経ち、ポートフォリオを作れるくらいには案件に携わり、好きな広告を自分なりに選べるようになりました。

でも、まだ自分につける代わりのキャッチコピー、ポートフォリオの表紙に載せたいキャッチコピーは、決まっていません。

コピーライター養成講座ART & COPY

私は今、「最強のコンビをここから」をテーマにした、デザイナーとコピーライターが一緒に学ぶ宣伝会議コピーライター養成講座ART&COPY(以後アートとコピー)に参加しています。

就活で忙しいことは分かりつつ。自分のコピーがデザイナーさんの手にかかって化ける経験を何度もした私は、この講座でどんな化学反応を起こせるかワクワクし、気がついたら応募していました。

第一回のテーマは「仕事が集まるポートフォリオとは?」。授業内容と合わせて考えると自己紹介でした。

高校生の頃は一番前の席を取っておきながら部活の疲れで爆睡していた私。今でもこういう講座を受けるときは、なるべく前に座ります。

その習慣のおかげで今回、前に立ってマイクの前で話す自己紹介で、みんなの手が震えているのを見られました。

私は苗字のせいで、会場では一番最初に自己紹介をすることになり、とても緊張しました。

しかしその後、笑いを取りに行った人も、人前でのパフォーマンスに慣れていそうな人も、皆さん手が震えていた。それを実はこっそり観察していました。

業界ですでに10年と前を走られている方も、大きな仕事を成し遂げている方もみんな、私と同じように緊張するんだなと感じました。

そしてそこに、自己紹介の本質が隠れているんだと思います。

自己紹介は、怖いに決まっている。

自己紹介は、初めて会う人にするものです。

相手がどんな人かわからない恐怖。

自分が誤解されるんじゃないか、否定されるんじゃないかという恐怖。

逆に期待を上げすぎて、後で裏切ってしまうんじゃないかという恐怖。

たくさんの恐怖が、頭と心をよぎります。

だから、誰もが無難なことを言って済ませたり、いやそれは別にそういう意味じゃなかったとあとでフォローできる粒度のことを言う中で、

「わたしは、これなら負けません。」

「私は、これを大切にしています。」

と断言したり、

まだよくわかっていない相手のことを信じて

「こんなことを言ったら笑ってもらえるかも」

「ちょっと変わった言い方をしても、きっと理解してくれるだろう」

と一歩踏み出す人が目立つ。というか、心を動かす。

半年後までに、自分の矢印が向かう先を決める

企てるとはまだ見ぬ未来を望むこと
(阿部広太郎『待っていても、はじまらない。』)

講師の阿部広太郎さんは著書の中で、こう話しています。

そしてポートフォリオでもなんでも、クリエイターなら常に企てを持てと。

私が自分にキャッチコピーをつけられないのは、どんな未来を望んでいるかまだ見えていないからだと思います。

この講座が終わる半年後にはきっと、コピーにデザインを掛け合わせた未来を、ファーストキャリアとなる会社からみているはず。

そうしたら、まず自分に新しいキャッチコピーをつけます。

初めて会った人にきちんと自分の過去と意志を伝えて、より描いた未来に向かって進めるように。

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