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環境を整える重要さ

皆さんこんにちは!
岩尾です。

今日は、環境を整える重要さについてお話しします。
難聴学級にする最大のメリットが、この「環境を整える」というところです。

聞こえやすい音環境にするため少人数クラスにするというところですが、それはなぜかというと、勉強をしっかりと理解するためです。

ですので、単に人数が少なくて聞こえやすいというだけでなく、先生がゆっくり進められる。言葉をはっきりと適度な速さで話すことができる。
だから聞こえやすいので、そもそも聞き漏らしを減らせるし、よく聞こえなかったときも、小人数なので聞き返しがしやすくなります。

つまり、情報把握を100%に近づけることで、勉強の理解をしっかり作ることができるようになるということですね。

ここは非常に重要なところです。

おそらく、多くの人が、難聴児の親であっても、授業は大体わかってるだろうと思うはずです。
これは、本当に”なんとなく”でしょう。
普段、普通に会話ができてるから、子どもが特に困ってないようだから、大丈夫なんだろうと。

でも、通常クラスの授業はやはり聞き漏らし、聞き間違いがどうしても出ます。

Twitter情報ですが、30dBで補聴しないと、25~40%、35~40dBで補聴しないと50%の聞き漏らしがあるとのことです。
出所もわかりませんが、専門家の方がうなずけると言っていましたので信頼性のあるデータだと推測されます。

僕の感覚からすると、娘は補聴して40dB程度なので、50%も聞き漏らしているのかとなると、かなりの数字だなと思います。
まあ、ロジャーなどを使って、このパーセンテージはもっと低くできるはずですが、通常クラスは厳しいだろうと考えている僕からしても、この数字は「そんなに??!!」と驚くものでしたので、大丈夫でしょうと思っている人にとってはかなりの衝撃かもしれません。

おかげさまで、うちの娘は算数と国語、しっかり理解して進んでいます。

なぜか、算数に苦手意識をもっていて(笑)、というのがちゃんと問題解けるんですけど、わからん!苦手!って言うんですよね。
まあ、面倒くさいんでしょうね(笑)
でも、やり方はおかげさまでわかっている。
難聴学級で難聴児のペースでやれているおかげですね。

うちは、プラス、難聴特化の放課後等デイサービスに週に2回ぐらいは通っていて、その効果もあると思いますが、学校で学んだことはしっかり身についているようです。

そしてもう一つ。
勉強ではなく、社会性の部分。

個々に様々ですけど、聞こえないことからくるコミュニケーションなどの社会性についての課題があると思います。

うちの子は、完璧にわからないと、「わからん」と言って答えなかったり、1回こうだと言われたことは、いかなる場面でもそうだと言い張って融通が利かなかったり、人の話をよく聞こうとしなかったり・・・
あまり言い過ぎると悪いですね(笑)

本人の個性もあるでしょうし、聞こえないことが影響していることもやはりあると思います。
こういうことを日々、難聴学級の先生と共有して、少しずつ社会性を身に付けていくこともできるんです。

もちろん、難聴学級ごとに違うと思いますが、うちは、毎日先生とコメントのやり取りをしています。
そこでいろいろ共有しますし、うちは特殊ですが、放課後デイに送る時に親が学校に迎えに行くので、そこで先生と毎週直接話せます。

それがないにしても、毎日コメントのやりとりができるのは大きく、このコメントで課題解決のための方法などを共有して学校でも対応してもらい、家でもやりながら、少しずつ社会性を身に付けてこれています。

よく、
「通級教室はいいよ。通級の先生と、担任と、家でノートのやり取りができるので、フォローしやすくていいんですよ」
というのを聞きますが・・・

いや、通級は、週に1回で、しかも自分の学校と違う学校の通級に行くことがほとんどです。(通級の先生が巡回する方式もありますけど、それにしても、自分の学校の先生ではない場合がほとんどですね)

難聴学級は、毎日やりとりできるし、しかも難聴学級の先生と担任は同じ学校ですよ。
迅速にフォローしてもらえます。
フォローのことを言うなら、難聴学級がどう考えてもベストです。
(専門家のフォローはまた別ですね)

通常クラスの先生とノートのやり取りができるかというと、これは先生次第です。
喜んでやります!と言ってくれている先生もいますし、逃げ腰の先生もいます。実際に知っている中でです。
でも、うちの難聴学級の先生がやってくれているほどの関りは、通常クラスではなかなか難しいと思います。
そのあたりがいろいろと練習できるのが、難聴学級の大きなメリットでもあり、有難いなと思っています。

よく、難聴学級を作ると、1人になるから子どもが嫌がるというのは聞きます。親としてはそう言われると「わかった」と言いたくなるでしょう。

なぜ嫌かというと、友達と別れるから。友達と一緒にいられなくなるから。

でも、勉強がわからなくなると、友達との関係どころでもなくなってきます。

そして、難聴学級に行ったからといって、友達と別れるわけではなく、一緒に遊べます。そこは、しっかり子どもに伝えて納得してもらうことも必要だと思います。

環境を整えるメリット、難聴児にとってはすごく大きいと思います。



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