後ろから呼ばれても気づきにくい
皆さん、こんにちは。
岩尾です。
今回は、後ろから呼ばれても気づきにくいということを見える化します。
実は、補聴器や人工内耳(手術により音を電気信号に換えて脳に送り、言葉として認識できるようにするもの)をつけている人は、後ろから呼ばれても、気づかないことがあります。
当然ながら補聴装具をつけてない人も、聞こえの程度によりますが、後ろから呼ばれても気づかないことが多いでしょう。
なぜかといいますと、
まず、補聴器は、前からの音を拾いやすいようにできているというのが一つです。機械の機能的に、後ろの音は拾いにくいんですね。
そして、人工内耳は、遠くの音をキャンセルする(拾わないようにする)機能が付いているものもあるようです。これも機械の機能的なもの。
そしてもう一つですが、後ろからの声は、当然ですが、話している口の動きが見えていません。
聞こえづらい人は、わずかに聞こえる声と口の動きを見て、言葉を読み取ります。
ですので、口の動きが見えないと、言葉として読み取るのが難しくなるんですね。
「何か音はしてる」
というのはわかったとしても、言葉として聞き取れてないので、自分が呼ばれているかがわからない。
だから、後ろからの声には反応しないことがよくあるわけです。
上図のように、全ての声があいまいに埋もれてしまう感じですね。
これでは、自分が呼ばれているのかは、わかりづらいです。
(もちろん、気づくときもあります)
これはよくある話でして、
「あいつ、呼んだのに無視した!」という誤解がよく起こります。
でも、無視したわけじゃないんです。
何か音(声?)がしたのはわかります。
でも、自分を呼んでいるとはわかってないだけなのです。
道を歩いている時に、後ろから車が来ても気づきにくいです。
横に来て、視界に映って、「わー!」と気づくこともよくあるようです。
クラクションを鳴らしても、騒々しい場所だと、騒々しい中に一つ音が加わるだけなので、クラクションを鳴らされていることにも気づけないことがあります。
これも、周りの音にあいまいに埋もれてしまうのです。
ドライバーの方、もし、道をふさいでる人にクラクションを鳴らしても反応しない時は、もしかしたら、難聴の人かもしれないと思っていただけるといいかもしれません。
ということで、難聴の人は、補聴器や人工内耳を付けていたとしても、
「後ろから話しかけられたら、言葉としてわかりにくい」
ということを知ってもらえれば有難いです。
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