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小説「えむしたのこと」

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・文学フリマ東京37 (星屑と人魚2023秋冬号/https://bunfree.net/event/tokyo37/)  └ 「つむじ風と人魚」(マガジンは加筆修正前の原作で…
ルームシェアをしながら、歌い手活動をしている「明日」と「えむち」。明日の部屋の一輪挿しが枯れ、花瓶…
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2023年5月の記事一覧

【0003】えむしたのこと「とりあえず、みんな嫌い。」

 しみは親指の腹でこすると色味が増して、ほのかに発光した。  わたしはきっと、ここでえむ…

楢﨑古都
1年前
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【0004】えむしたのこと「バカ馬鹿バカ馬鹿」

 どうして、いつだって手の届く範囲にいてくれないのだろう。欲しいものは欲しいと宣言しなけ…

楢﨑古都
1年前
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【0005】えむしたのこと「のらりくらりと姿を眩ましていられるほど、わたしの将来は盤…

 歌わなくなって久しい。それでも、未だに誘いは来る。身に過ぎた話だ。そんな好意を、都度頭…

楢﨑古都
1年前
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【0006】えむしたのこと「ねえ、それってタトゥーいれてんの」

 常盤色について、世間一般では奇異と羨望の視線を受けることがしばしばだ。正式名称は毛細血…

楢﨑古都
1年前
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