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テラリウム

揺れる白いカーテン
差し込む月明かりが
独りを加速させる

気怠さに埋もれそうな夜も
微睡みにくすんだ夜も
もう自分じゃないみたい

散らかった部屋に漂う
墨を一滴落としたような浮遊感

堪えた涙は右の手に
溢れた嗚咽を左手に
握って背中を抱えてる
あなたを抱き締めたい

喉元ギリギリの水面で立つ日々に
1つ力を抜けば
もう自分じゃいられない

夜の継ぎ目にそっと触れてみた
この世の果ては案外すぐ傍にある

夢見た世界は右の手に
砕けた希望を左手に
握って岐路に佇んでいる
あなたに踏み出す力を

継ぎ目を広げて見る世界が
キレイだとは限らないけど
昏いとも限らない
踏み出す足が行きたいと願う場所へ

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