麻雀における「西」の存在感の薄さ
別に好意を持っているわけでもないのに気になる人っていませんか?
そんな感じで最近「西」が気になっています。先日、天鳳で西入して、西場のオーラスまでやりきり(「北入」は無い)、結局、決着が付かなかったのですが、西場を目の当たりにして、少々疲れた時にふと麻雀における「西」って何だろうと頭をよぎったのがきっかけです。
「西」は、麻雀牌の中でも恐らく人気がなく、扱いが良くない印象があって、なんだか可哀そうだな、と思いました。そんな「西」にスポットを当てて、大好きなネット検索で少し調べものをしてみました。
■「西」を取り巻く環境
そもそも漢字の「西」のイメージが「日が沈む方位」なので「衰退」をイメージされたり、「部屋の『西日』が暑い」とか言われたりして、あんまり良い印象を持つ表現が見つかりません。
麻雀の「東」や「南」は、言うまでもなく半荘戦での場風であるので目立った存在でしょうが、役牌として使われることが少ない、同胞と思われた「北」だって三人麻雀(サンマ)ではドラ扱いになるので、まだ存在感があります。「西」は、他の字牌仲間より打点に繋がりにくく使い勝手が良くないため、「西」は活躍の場が少なく、スポットがあたりにくいです。
■「西」の活躍の場
この人気の無さのため、この「西」には、「地獄単騎は西で待て」という格言があるほどです。単騎待ちにするなら相手が使い難く出易い牌で待つ、それが「西」の存在であり、「西」はぞんざいに扱われることに慣れているのかも知れません。一般的な役を作る上で「西」は仲間に入れてもらえず、不要牌になりやすいので出和了に利用されてしまうのです。
「西」は、仏教で西=極楽浄土(西方浄土)のことを指し、忌み嫌って捨てようとする人が多いとまで書かれているホームページまでありました。え?そんなこと考えたこともないです。「信心深い人は『西』を捨てないかも」という意味不明なフォローまでありました。私の中で「西」は哀愁漂う存在であり、noteに挙げておこうと思いました。
■四風連打も「西」が多くないか?
考えてみたら「西」って、個人的には「四風連打」に使われることが多いような気がします。その場合、自風である西家からも見放されていることになります。
確かに、順番が3番目の西家にとって、序盤から東家・南家に立て続けに捨てられた「西」に価値を見出すのは難しいでしょう。西家が「西」を捨てるのは、「四風連打」の流局を強く意識してなので、西家は配牌に入っていた「西」への愛着は一気に消え去り、流局への当て馬的に放出するのです。
■西入の西場もあるじゃないか
冒頭で挙げましたが、半荘であれば、オーラスで対局者が誰も基準点に達さない場合、ローカルルールではあるものの、延長戦である「西入」があるではないですか。野球やサッカーのように同点での争いの延長戦って燃えますよね。
ただ、一般には、麻雀での対局はスピーディーに終局することが望まれることが多く、半荘戦における「西場」は基準点超えで即終了のサドンデス方式の延長戦ですので、ダブ東やダブ南みたいな貴重な?ダブ西体験の期待もありますが、「西場」はじっくり対戦を楽しむ正式なラウンドにしてもらえないことが多いです。
■西家の打ち方も”自由”なんだとか
西家の打ち方だって、ネットで調べても他家よりも解説の扱いが雑(相対的に少ない)です。西家は、家元でさえも以下のような感じです。
東家(親):とにかく上がりを目指す。点数は子の1.5倍
南家:親を流すために、攻めていく。無理な時は、降りる。
西家:自由に打って良い。←ココ
北家:親になるべくチーなどをさせないように、慎重に打つ。
■Mリーグでの「西」関連
麻雀ファンなら、2020年2月29日は、内川幸太郎プロが黒沢咲プロに四暗刻単騎「西」を振り込んだ日して承知されていることでしょう。これは非常に話題にもなり、当時、秀逸な関連記事も多くありますので、今更ココでは詳細に挙げず、触れる程度にさせていただきます。
対局の途中の流れ(伏線)もあって、このギリギリの判断は「西」であったからこそドラマチックだったのかも知れません。
■最後に・・・もう麻雀の話ではありませんが・・・蛇足
ネット検索が脱線して、麻雀の「西」以外も調べ始めてしまいました。苗字で「西さん」ってどのくらいいるのかな?
ちなみに三元牌では・・・
他にも、1980年代~のバンド「THE 東南西北」の名前の由来が、広島県尾道市のそれぞれの方位にメンバーが住んでいたことだったみたいなので、「西」にあたる人を調べようとしましたが、不明であったこと。「駅の西口と東口はどちらが栄えている?」を調べようとしたら、大議論になっていて、私ごときで軽く触れることができなかったことを付記しておきます。あんまり長い時間「西」の字を見過ぎて図形に見えてきました。
おしまい。
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