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出禁(出入り禁止)ってことー

最近、YouTubeを拝見しています。その中でイカサマして雀荘を ”出禁”(出入り禁止)になる話があったので、頭をよぎった出禁に関することで1つ記事を挙げてみたいと思います。

”出禁”というのは、主にマナーに問題があったり、トラブルを起こしたりしたお客さんに対して、雀荘側が「もう店に来てくれるな」ということを言い渡すことです。なお、この記事では、問題になるマナーの事例を並べるものではないので、雀荘におけるマナーのことが気になる場合は、他に詳細に挙げてくださっている記事をご一読ください。

出禁を言い渡すお店の気持ち

雀荘からの視点で言えば、”出禁になるべき人” は、本来、お客さんであるので、経営的には出禁にしたくないはずです。しかし、その ”出禁になるべき人” が起こす何かしらの問題が、”出禁になるべき人”がもたらす利益よりも経済的・経営的な影響を上回ってしまった場合は、そのお客さんを出禁にしないといけない場合があるでしょう。

勿論、いきなり出禁にできるケースでなければ、何回か警告(注意)を出しながら、通常のお客さんとして通っていただきたいはずです。

しかし、”ある段階” になった場合、雀荘で働いている人や他のお客さんのことを考えて、長期的な視点で判断する必要が出てきます。その境界線は、雀荘によっては、出禁マニュアルがあるかも知れませんし、オーナーの考えなどで様々だと思います。

”出禁になるべき人” の気持ち

問題なのは、たいてい ”出禁になるべき人” は、出禁になることに納得することはなく、本人に自覚がないか、何が問題だったのか理解できないことがある場合です。できるだけ角がただないようにしつつ、来店を断る工夫が必要になります。

そもそも ”出禁になるべき人” なので、明らかな理由(犯罪などの法律違反のような行為)でなければ、本人を目の当たりにした対応は、難しいものになるでしょう。マナー違反のような場合は非常に曖昧で、本人が納得していなければ、店が逆恨みされることもあるでしょう。指摘したイカサマでさえ、容易に認めないかも知れません。

”出禁になるべき人” は、まるで LINE や Twitter で訳がわからずブロックされたような気持ちになるでしょう。理屈が通じれば苦労しません。逆にそういう神経の持ち主が羨ましく思います。

”半出禁” の事例

半出禁の事例というものをネットか何かで見たことがあって、ネットで探したのですが見つからず、思い出しながら書いています。その人物は、他のお客さんをバカにしたり、見下したり、講釈が多く、他のお客さんから嫌われていたそうです。その人物が来店すると、他のお客さんが一斉にラス半をかけるくらい影響があったので出禁になったようです。

ただし、”お客さんがあまりいない時” は出入りを許されていたということですが、ご本人は「俺が強いから他の客が対局したがらない」と言っていたとか・・・。人格的な指摘はお店もできないと思いますので、少なくともこの雀荘で多くのお客さんと対局は叶わないでしょう。この方は 40代か50代だったと思いますが、年を重ねると注意してくれる人もいなくなるものです。

出禁の法的根拠

お客さんに出禁を伝えることにあたっては、過去の判例から、「公共の建物ではない建物については、その所有者ないし管理者は、法令等に反しない限り、その所有ないし管理する建物内に、誰を立ち入らせて誰を立ち入らせないかを自由に決定することができるのが原則である。」(平成29年1月12日静岡地方裁判所沼津支部判決;温泉旅館に出禁をくらい、出禁対象者が損害賠償を請求したケース)というものがあります。

判決は「出入り禁止処分は不法行為とはいえない」との結論です。すなわち、出禁にするかどうかは、お店(雀荘)が決めていいのです。マスクを付けずに餃子店に入ろうとしてトラブルになったホリエモンこと堀江貴文さんも同じことです。

ネットマージャンの出禁事情

私がよく遊ぶネットマージャンの「まるじゃん」には、溜めロンで有名な ”鋼板@南” さんという ID の方がいらっしゃいます。確信的な溜めロンで、常連の中では有名だと思います。自他共に認める溜めロンプレイヤーなのです(ただし、ご本人から「俺は『溜めロンプレイヤー』だ」と聞いたことはないですが)。

恐らく運営には、”鋼板@南” さんの溜めロンに関する苦情が入っていると思いますが、”鋼板@南” さんは姿を消すことはなく、「まるじゃん」の ”太い客” として、その振る舞いとは何も関係がないかのように、日々対局を継続しています。

▼執筆中に確認したところ、やはり対局されているご様子

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”太い客” と記載したのは、”鋼板@南” さんは三人麻雀(サンマ)を中心に莫大な回数の対局を行う ”優良な” 利用者だからです。「まるじゃん」は、サンマの場合、1ゲーム場台ポイント100ポイント(110円相当)が必要ですが、2020年度のサンマの半荘回数ランキングで、”鋼板@南” さんは第9位にランキングされています。

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▲2020年度の三人麻雀の半荘数ランキング(まるじゃんより)

”鋼板@南”さんは、8,688半荘の対局数ですので、単純に 868,800ポイントを消費するのですが、トップになればポイントがバックされます。この2020年度の「サンマ1位」の回数のランキングでは、”鋼板@南”さんは 2,396回トップをとったようです。

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したがって、差し引き 6,292 半荘は2着ないし3着ということになりますので、サンマだけで、2020年度は、629,200 ポイントを消費したことになります。(私は四人麻雀で何回か同卓したことがありますが、やはり・・・

ただし、”鋼板@南” さんが実際に支出した金額は不明です。割引率が高い場台ポイントの購入や、イベントなどで配布されるポイントもありますので、この消費したポイント(629,200 ポイント)の数字そのものが、実際のお金の支出とイコールではないでしょう。

しかし、大変な回数の対局をされていることはお分かりいただると思います。たとえ、他の利用者から運営に溜めロンのクレームがあっても、今でものうのうと対局しているご様子から、運営に文句を言わせない支出(利用額)として認められているのでしょう。

また、利用額が多くない利用者が、運営にクレームや要望を言っても、その意見は通りにくいかも知れませんね。人同士が対面する雀荘と異なり、ネットマージャンでは、顔を合わせない他者への「マナーが悪い行為」の影響は限定的で、排除の必要性も低いのかも知れません。経営的な判断としても「問題なし」となっているのだと思います。

▼以前挙げた記事「なんでネットマージャンをやっているのかな?」に掲載した以下の図に赤字部分を追加しました。”鋼板@南”さんは Ⅲ(黄色部分)のようなカテゴリーに該当するのかも。

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私も危なかった?

実は私も「まるじゃん」を出禁になりそうになったことがあります。ネットマージャンならではかも知れませんが、どうも対局中に通信が良く途切れたらしく、そのことを他の利用者がチクったようです。

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▲「まるじゃん」運営からの最後通告メール

そして、ご多分に漏れず、私にはそこまでの自覚がなく、このメールは納得ができないものでした。一応、移動中の対局を控えるなどの対応は取ったと思います。そのため、出禁になるお客さん側の気持ちもわからないわけでもないのです(結局、私は出禁になっていません)。

私も年間100万円くらいポイントを購入して、仕事もしないで「まるじゃん」をやり続ければ、上客になるのですかね。

おしまい

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