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思い出


9月末。
10月で2年になる彼に別れを告げた。

付き合った当初は彼が高卒であるという部分が少々頭に引っかかりつつも、それ以上に彼への気持ちが抑えきれず交際を始めた。
最初はもうお互い好き好きという感じで、特に何をせずとも一緒にいられるだけで本当に幸せだった。
だが、付き合っていく中で彼のこれまでの生い立ちや育ってきた環境、彼の考え方、現状と今後について、「私とは違うな、分かり合えないな〜」と思う部分が増えてきた。
正直付き合って数ヶ月の時点でも薄々感じてはいた。しかし、私は彼のことが大好きで「将来を共にしたい」「自分の親や友達に認めて貰いたい」という思いが大きく、その気づきから目を背けていた。

だがやはり考えれば考える程、結婚はできないのではないかと思うようになってきてしまった。

それでも「私が彼を幸せにすればいい」「2人で頑張れば何とかなるだろう」そういう気持ちで現状の彼との生活を楽しみ続けていた。


別れることを決意したのは9月である。
8月は私の誕生日もあり、25歳になってしまった、、、笑
誕生日は彼が欲しかったプレゼントに加え、美味しいご飯もご馳走してくれ、幸せな誕生日になった。
だが25歳になり、やはり年齢への焦りを感じずにはいられなくなった。


私はかねてより結婚願望も強く、26歳で結婚したいと思っている。
周りの友達も結婚し始めてきているという中で、果たして私は彼と結婚出来るのだろうか、、?
そのような事を考えてしまっている時点で、結婚は難しいのではないかと感じた。
また、もし結婚したとしても、彼への不安な部分が払拭されるとは思えなかった。
だから、悩みに悩んだ末、本当に辛く苦しかったが、私は彼に別れを告げたのである。


別れて1週間は本当に毎日絶望で悲しく、ことある事に彼との思い出が蘇ってきて涙が止まらなかった。
しかし、家族に会ったり友達と電話をしたりし、気持ちを紛らわすことができた。
それでもやはり頭の中は彼だけだった。

そして遂に、私はLINEで彼に会いたいと送ってしまったのである。
それから彼は、私に会いに来てくれた。
そこで会って話して、やっぱり彼といると楽しいな〜しっくりくるな〜と感じた。
それから約1ヶ月間、彼と週一ペースで会い続けた。


11月半ば。LINEで急に彼が、「新しい人いないの?気になってる人とか」と聞いてきた。
私は彼に会いつつも、新たな恋を探さなければと自ら行動し、他の男性とも会っていた。
それを彼に正直に伝えると、もう会うのはやめようと言われた。
それはそうである。分かってはいた。こんなに会えるのも時間の問題であると。
だが、やはり会うと楽しくてこの時間を自ら壊したくなかったのである。
都合がいいのも分かってる。自分勝手なのもわかってる。
でもそう言ってくれた彼は、きっとまだ私のことを大事に思ってくれているのだと思った。
そういう彼の真っ直ぐなところが本当に大好きであった。


条件さえ良ければ、、、何度そう思ったか分からない。
しかし、今の彼があってこその彼であり、私はその彼に惚れたのである。
将来共にすることは難しかったが、彼に出会ったことで、本当に沢山のことが学べたし、彼と付き合ってからの私は、より人間味が増したのではないかと思う。
今まで自分優先で、結局自分がいい方向に進むように考えてしまったことがほとんどだと、彼と付き合ってから思った。
しかし彼と付き合って、初めて自分より他人のために行動できたし、他人に対して喜怒哀楽の感情を剥き出しにして向き合うことができた。
こんなこと今までなかったのに…。
彼と付き合って一皮剥けたと自負している。

将来を共にすることはできなかったけれど、私は彼をずっと心の中で愛し続ける。
そして、彼と付き合ったこの2年間の思い出は、この先一生忘れない。
心から大好きでした。
本当にありがとう。

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