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天国目玉焼き

もう30年前になるけれど、記憶が急に蘇ったので、忘れないようにしたためておく。

大学の近くに、ちょっと怪しげな、サラリーマンが仕事帰りにふらっと立ち寄るような、お世辞にも綺麗と言えない店構えの居酒屋があった。

どうしてそこに行こうとなったのか?
おそらく先輩方の口コミで、
・安くて美味い
・店は汚い
・面白いメニューがある
などの知識を仕入れて、友達と「行ってみよう!」となったんだと思う。

女子大生3人は、明らかに浮いた存在だったけど、そんなことも気にしない、おおらかな雰囲気がその店にあった。
そこで頼んだメニュー「天国目玉焼き」と「地獄目玉焼き」。
たしか200円とかで、すごく安かった。

千切りキャベツの上に、白身の端っこがカリカリになるまで焼いた目玉焼きが乗っている。
天国と地獄の違いは、味付け。
天国=マヨネーズとケチャップを混ぜたオーロラソース風がかかっており、
地獄=キムチの素がかかっていた。

目玉焼きを、居酒屋で食べる経験は、おそらくあの時が最初で、今のところ最後の経験かもしれない。
そしてそれは、自宅や実家以外で食べた、初めての「誰かが作った目玉焼き」。
味は想像の通りだったけれど、新鮮さがあって、美味しいね!って食べたのを覚えている。

簡単に再現できそうな、思い出の「天国目玉焼き」&「地獄目玉焼き」。
さっきGoogleマップで見てみたら、もうお店はなくなっているみたい。

…思い出したら、なんだか食べたくなってきた🍳



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