見出し画像

昨シーズン振り返り 湘南ベルマーレ編

今回は湘南ベルマーレ編です。

昨シーズンは降格の危機に陥りましたが、終盤に怒涛の巻き返しで生き残りに成功しました。
果たして今シーズンはその勢いのまま波に乗れるのか、それともまたリセットされてしまうのか、今回の記事はそのヒントになるかもしれません。

昨シーズン振り返り

監督成績

まずは近年の監督別成績です。

クラブにタイトルをもたらした曹貴裁監督の後を引き継いだのはユース監督の浮島敏氏でした。保守的な選考にも見えますがコロナ禍という先の見えない状況を考えれば致し方なかったと思います。
そのバトンを引き継いだのがガンバ大阪のレジェンドである山口智氏です。
ただ成績は振るわず、前述の通り降格争いに巻き込まれています。

課題は守備、失点率をいかに抑えるかが問題です。

選手動向

その課題を深掘りする前に選手の動向を確認しておきます。

FootballLABを参考に独自にデータを加工して作成

これは、それぞれの選手がシーズンをまたいでどれだけリーグ戦の出場時間を増減させたかを表にしたものです。
(※基本的に増減が500分以上の選手のみを抜粋)
(※オレンジ色の枠は、シーズン中を含めたその年の新加入選手)
(※紫色の枠は、前シーズン中を含めた退団選手)

湘南は他のチームと比べてそれほど大きな選手の動きはありません。毎年キーマンが抜かれてはいますが、その代わりに、まるでクラブの生え抜きかのように気持ちのこもったプレーをする選手が入ってくるのが湘南の面白いところです。

戦力的な話で言うと、近年では杉岡大輝の獲得と田中聡の移籍と再加入が一番のポイントです。この二人が今回の分析の中心でもあります。

失点の意味

湘南が失点を減らすためには様々な部分でレベルアップが必要なことは間違いありません。ただ失点の要因として気になる数字がありました。

Sofascoreを参考に独自にデータを加工して作成

この表で言う「エラー」とは、直接相手のシュートやゴールにつながったプレーを指します。DFの選手が相手のプレスに引っかかったり、横パスを掻っ攫われたりしてキーパーとの一対一になるような、思わず頭を抱えてしまうあのプレーです。
2023年の湘南はその数が一年で3倍近くになっているのがわかります。PKを与えた数も8回でいずれもリーグワースト一位の数字でした。GKやDFラインでの連携ミスによる自滅の失点が多いということになります。

さらに選手別で見てみると杉岡によるエラーが大幅に増えていることがわかります。あらかじめ断っておくとここで選手個人を吊し上げる意図はありません。
ただ杉岡はそこまでの2年間はエラー数がゼロであり昨シーズンの数字は明らかに異常です。ひとつ考えられるのは、杉岡がビルドアップの中心だからこそプレスの標的にされていた可能性はあります。
問題はなぜそれを回避できなかったかです。

この表を見てみると、2022年と2023年の2年間のあいだ、田中聡がアンカーとして先発出場した試合とそれ以外の試合では失点率が大幅に違うことがわかります。ちなみに得点率はそこまで影響はありません。

アンカーとしての田中聡は守備のシーンはもちろんですが、ビルドアップの面でも重要な役割を果たしていました。今回のこの数字だけで因果関係があると言ってしまうのは強引ですが、杉岡やDF陣ののエラー数が増えた問題も田中不在の中で代わりのアンカーでは連携がうまくいっていなかった可能性はあるかもしれません。そこを相手プレスにつけ込まれた可能性はあります。

確実に言えることは、田中聡のアンカーによって湘南の失点率は大幅に改善されていること、そして今シーズンははじめから田中と杉岡らDF陣が健在だということです。これだけでも今シーズンの湘南は期待できます。

あとは得点のための選手のクオリティです。
町野修斗大橋裕紀と言った前線で質の違いを見せる選手が立て続けに去ってしまいました。新加入であるルキアンなどの発奮に期待したいところです。


今回は以上になります。


皆様の応援を糧に記事を書いています。ぜひフォロー、高評価をよろしくお願いいたします!
※記事内データ引用元サイト紹介

FootballLABさん

Sofascoreさん
https://www.sofascore.com/tournament/football/japan/j1-league/196



この記事が参加している募集

サッカーを語ろう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?