貧しい土地に咲く花
「俺、この街にずっと住みたいっす」
先日、夜、家近くにある田んぼの畦道を部下と散歩していたら、ふと彼がこぼした。
そうかと頷きつつも、なんでまたと思っていた。
彼は沖縄という遠い南の地から秋田に学びに来て、偶然が偶然を呼んで、共に仕事をする仲になったのだ。
勿論、ずっとここで過ごして欲しいし、ずっと共に働けるに越したことはないと思っている。
しかし、そうは言ってもなかなかそう思い続けることは難しいだろうと思ったのだ。
僕自身、パリにいた時、ずっとここに住みたいと思った。
「も