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Spotify公式プレイリストで紹介されたことで得られたデータと今後への展望。

先に。記事の概要。
①公式プレイリストの力は、偉大。
②リスナーの7割は男性。アラサーゾーンがメイン。
③国内リスナーが多く、海外をいかに増やせるか。

前回、僕が博報堂出身ということを書きました。広告会社出身の僕が、自分の作品を発表するとき、どうやって見知らぬ方に自分の音を聴いてもらえるのか、作りながらずっと考えていました。

先週無事にアルバムをリリースしてみて、初めてわかったことがたくさんありました。一番大きなことは、僕のアルバムが今どこで、どんな人に、何を経由して聴いてもらえているのか、という定量的な情報でした。

note読者の皆さまの中にはマーケティング、とりわけデジタル分野に従事されている方が多いかと思います。どんな属性の人たちに聴いて貰えているのかをここでシェアして、聴いてもらえる方を増やしていくために日々考えていることをリアルタイムに更新したら、読んでいて面白いかもしれない。それに、データの読み解きが甘いときには、的確なツッコミをコメントいただけるかもしれない 笑

ということで、Spotify for Artistsで更新されるデータをここでシェアし、それに対して僕が考えている考察も書いてみようと思います。せっかくなので読み解きの BGMは僕のアルバム「BRAINSTORM」にしてください。楽曲を聴いてもらった方が数値に対する納得度合いが高いはず。

アルバム「BRAINSTORM」Spotifyページ↓
https://open.spotify.com/album/5KxfIK42IUcoyGvfUH5cVB?si=X1gZZsfyShaA71xJ8NxhEQ

以下、本日8月16日(木)の明け方に更新されていた、8月14日(火)時点での速報数値です。なぜか、サムネの画像で使った概要にリスナーとストリーム、フォロワーが現在表示されていません。一応、全ての情報を最新にしたく、それをサムネで使いました。

公式プレイリストの力は、偉大。

リスナーとは僕の音楽を聴いてくれた人の数。ストリームというのは再生回数です。フォロワーは、僕のSpotifyアカウントのフォロワー数です。各グラフの右下に赤丸が付いているのですが、これがSpotify公式プレイリストに入ったタイミング。わかりやすく数字が伸びています。逆に、それまで先行してリリースしていたシングル曲の再生のされなさ、すごいです。そのとき聴いてくれたリスナーの方々、本当にありがとうございました。

ストリームの山が赤丸以前に少し起伏ができたのは、アルバムのリリース日のタイミングです。日本時間8月7日(火)0:00にリリースしましたが、このデータは外国の時間で運用されているため(どこか僕もまだ定かじゃない。知ってたらどなたか教えてください。)各データには日ずれが起きています。

着目すべきは、8月14日(火)のリスナー:ストリーム数が2日前より落ちていること。ざっくりですが12日(日)は1リスナーに対して2回以上の計算、13日(月)以降は1.5回以下に。土日の方が聴いてもらえるのか、それとも純粋に楽曲を聴いてもらえるチャンスを他に奪われたのか。要考察です。

そしてリスナーに対するフォロワーが少ないのも特徴。プレイリストから僕のページに飛んでくるリスナーが少ないのでしょうね。これを読んだ方は是非フォローしてください。皆さんの清きフォローでグラフがピクッ!と伸びます 笑

次に、どこから僕の音楽に接触したのかが分かる表。%表記なので、公式プレイリストに入る前は圧倒的に左端にある、僕関連のリンク先というものが多かったです。ここでも公式プレイリストの恩恵を感じます。

ここでの課題は、「Other Listener's Playlists」というところ。僕の楽曲はありがたいことに海外のSpotifyキュレーターの方にもプレイリストに入れて貰え始めており、その分がここに数値として反映されています。

公式プレイリストから入ってきたリスナー数は、Midnight Chillの総リスナー24,921人のうちの約2.5%、こちらは一人当たりの再生回数が2.1回。一方で個人リスナーが作ったプレイリストで「Piano and Strings」に入った「秒の間」は、総リスナー3,156人のうち2%が聴いてくれており、1人あたり1.1回の再生という計算に。

オフィシャルのパワーがすごい分、これがなかった前提で考えると全然再生回数が伸びていないため、国内外の様々なSpotifyキュレーターへのアプローチをさらに増やす必要性を感じます。プレイリストでの再生回数をアップさせるには、おそらくもっと曲順を前半に食い込ませる必要がありますが、おそらく今の時点でフォロワー数が多いプレイリストにアプローチするのは困難。千里の道も一歩からなんだろうな。

リスナーの7割は男性。年齢は28-34歳がメイン。

公式プレイリスト「Midnight Chill」の属性を色濃く反映しているのかと思いますが、リスナー比率は男性が多め。年齢は僕と同世代くらいの層が最も分厚く、次いで35-44歳が多めです。楽曲の個性とも大きく関係してくると思うのですが、もう少し18-22歳、23-27歳世代、そして全世代の女性にもアプローチしたい、というのが課題。

とはいえ、アルバム制作当初の目論見として、凝った機材や音楽が好きな方々、音楽を日々仕事で使うクリエイターや表現者の方々をメインターゲットとして考えていたため、今回のリスナー属性はある程度想定からはずれていないとも思えます。知的好奇心豊かな、素敵な女性の方々にも聴いていただきたい楽曲が盛りだくさんなので、プロモーションを頑張ってみたいと思います!

現状、国内リスナーがほとんど。米英他を増やしたい。

月間リスナー数826人のうち、82%は国内の方々。6.9%の方がアメリカ、1.8%の方がイギリスです。制作者として日本国内のみを意識しない作風に仕上げたつもりなので、現状の海外へのアプローチぶりには課題を感じています。楽曲自体、10曲中7曲がインストゥルメンタル(歌なし)、1曲がフランス語のポエム、1曲が英語詞の歌、1曲が日本語の歌、という編成の今作。いかにして海外(米英が大規模市場なので入れたら嬉しいけれど、曲調的にアジアやヨーロッパも無視していない。)比率を増やしていくかが大きな鍵のように思えます。

考察:まだまだ数値が足りない。

Spotifyのバイラルチャート入りを目指して国内でPRを引き続き継続しつつ、数値的な実績を積まなければ国際的な飛び火も現状難しい状況だと思っています。まずは月間リスナー数を1,000人に到達させたい。とはいえ、バイラルチャートに入っているアーティストを見ると、ほとんどがメジャーレーベルが広告・PRでプッシュしたと思しきアーティストたち。SNSのフォロワーも多く、無名の個人作曲家Kotaro Saitoが食い込むためには知恵と施策が必要。

一方、実は海外プレイリスター・キュレーターへのアプローチはリリース前にかなり勉強しており、今回のプレイリストINはそのPRの賜物だったりします。彼らには彼らのテイストがあり、僕の作品とテイストが合う有力かつ優良なプレイリストに出会えれば、そこからチャンスが開いていく可能性もあると思っています。ここばかりは草の根活動に近いものがあるので、人との出会いも含め地道に活動しようと思っています。

「数値や露出が増えてくれば、少しずつシェアや拡散が拡がる」というのはかなり希望的観測だと思うので、思いついたら色々実行してみようと思います。noteには才能溢れるクリエイター、マーケッターの皆さんがいらっしゃると思いますので、施策に対してアドバイスしてやろう、とのことがあれば、ご気軽にコメントいただけましたら嬉しいです。

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