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DEAD POP FESTiVAL 2022 へ行ってきたよ

はじめに

DEAD POP FESTiVALへ行ってきた!今年も夏フェスのはじまりだ!!
DEAD POP FESTiVALはREGGAEPUNK BANDのSiM主催の野外音楽フェスだ。

先月末かな?今月頭かな?まあ大体そのくらいにチケットの一般発売が始まっているにもかかわらず、普通にチケットを買える状態だったのと、私の出張予定等とギリ被っていなかったこともあり、1日目のみはじめて行ってみることにした。(2日目は出張のために移動しなきゃいけなくて参加できず…)

京都に住んでいるころは10-FEET主催の京都大作戦と開催時期が近いこともあり、京都大作戦へ行くことを選んできた。ただ、即決!というわけではなく、毎年悩んではいたし、私の元々の出身は神奈川県なのもあり、関東圏のバンド好きな知り合いはDEAD POP FESTiVAL(以下DPF)へ行っていた。それをTwitterなどでもずっと見てきた。はじめてSiMのライブを見たのも京都大作戦だったと思う。京都大作戦に行ったことでよりSiMを好きになった。そんなSiM主催のDPFへずっと行ってみたいと思い続けてきた。湘南出身という共通項もあるし、地元県で開催してくれるというのはシンプルに嬉しい。そして、幸か不幸か、何の偶然か、数年離れていた地元県に戻ってくることになったので行ってみようと思ったのだ。


1.NOISE MAKER

DEAD POPの一発目であり、CAVE STAGEのトップバッターを飾るのはNOISEMAKER
曲はそこそこ聴いてきたけど、これまでライブを見る機会はなかった。なので、お初のバンドだ。
一発目とは思えないくらいのオーディエンスの盛り上がり。
「SPEAK UP」と「NAME」を聴けて個人的には満足!!
この3年間はいろんな苦難や困難があったにもかかわらず、ネガティブなことは一切言わず、絶好調だと語ったAG。はじめましてだが、こんなかっこいいことを言えるバンドを好きにならないわけがない。
「生きるということ……」と続いて語ったMCからの「To Live is」
つなぎがかっこよすぎた。
後々、「To Live is」を聴きかえしてあのMCの意味がよく分かった。「To Live is」の歌詞を日本語にして話してたんやな。
またどこかで必ずライブを見たい。もっとかっこよくなり続けてくれ。
そして、いつかKITAKAZE ROCK(NOISEMAKER主催のフェス)にも遊びに行ってみたい。


2.ヤングオオハラ

CHAOS STAGEのトップバッターはヤングオオハラ
NOISEMAKERに引き続き、私にとってははじめましてのアーティスト。予習段階から聴き心地良くてええやん!絶対聴きに行こう!と決めていた。アクトの前半部はハイネケンを飲みながら見ていたが、中盤からハイネケンを飲み終えてからは前方エリアに入って揺れていた。心地よく揺られる音楽なのよ。
ヤングオオハラは沖縄から蝉だけ置いてやってきただけあって、会場は既にとてつもない暑さだ。その暑さすらもなんだか心地よく感じてしまうくらいにヤングオオハラの奏でる音楽は心地よい。
その前に、彼らは登場のSEがTHE1975の「People」だった。DPFに来るお客さんのどれくらいの人がこういうTHE1975みたいなバンドの音楽を聴くのか分からないが、PUNKやHARDCOREなどを主体に聴きそうな人たちが集まってると思うし、日本の中のPUNKやらを背負ってるバンドが集まったイベントに来てるのだからまあ当然といえば当然。だからこそ、このSEのチョイスにどれだけの人が気づいてたのか気になる。私個人的にはTHE1975大好きなので、SEの段階で心掴まれたよ!

そんなこんなでヤングオオハラ。
「サマタイ」という曲はめちゃくちゃ楽しく踊れちゃう曲だったので、楽しく踊らせてもらった!(めちゃくちゃリピってる)
「サマタイ」やってる時にステージ袖でHEY-SMITHのメンバーたちが踊っていたのもよかった。ステージ袖で踊っていたのは満、かなす、イイカワケンの3人。予想通りだが、特に満がめちゃくちゃ楽しそうに踊ってた!
どうでもいいことだけど、猪狩のYouTubeチャンネル見てるせいか、満=あし☆つよしで笑ってしまうw もちろんイコールなんだけど、あ!あし☆つよしおるやん!!ってなってしまうww

楽しく踊らせてくれた後は体をゆらゆらと揺させてくれる音楽も出してくれる。
そして、最後には
「素直でまっすぐな音楽が好きだから。俺らもそうありたいと思っている」そう言ってはじまった「essential」〈シンプルでいい単純でいい〉という歌詞と心地よく揺られる音。青空の下で聴くにはぴったりな曲。
またどこかで音を聴かせてくれ!!


3.04 Limited Sazabys

記憶が正しければ、フォーリミのライブを見たのは一度だけ。過去に京都大作戦へ行った時しか見たことがない。だけど事前に結構予習して行ったからすごく楽しかったのを覚えている。
私にとって久しぶりのフォーリミ。DPFも3年ぶりで少々久しぶりだったのだそう。
そんなフォーリミ初っ端機材トラブルで仕切り直すもそこからはゴリゴリにぶちかましてきてくれた。「fiction」や「fade」の流れも上がったし、「swim」からの「Kitchen」の流れは特にぶち上がった!なぜなら私が「Kitchen」好きだから。
初めてフォーリミを見るときも「Kitchen」を聴きたいと思っていて聴くことができたし、めっちゃ踊れるので存分に踊った。今回も踊った。
フォーリミの曲はサークルのしがいのある曲が多いが、まだサークルできないのがもどかしかった。
それでも光属性のフォーリミは闇属性の先輩であるSiMが用意した遊び場で存分に暴れていた。丁度14時に向かう時間帯で暑さはピークに差し掛かっていたが、そんな熱気を益々高めてくれる熱いライブだった。

生きていれば困難はつきものだが、困難を乗り越えるための手段も沢山ある時代だし、試練を乗り越えていくのも生き物としての定めだと語ったGEN。
最後には、「炎天下で音楽を聴くなんて身体に悪いんじゃないの? って言われるかもしれないけど、心には絶対にいい! 」と言っていて本当にそうだなと思う。身も心も解放できる場はきっと心にいい。悪いわけがない。
そう言って「monolith」で締めくくった。


4.THE ORAL CIGARETTETS

※フォーリミの後にCHAOS STAGEでSuspended 4thは丁度お腹空いたり、トイレ行ったりで最後の曲しか聴けなかったので割愛。

お久しぶりのORAL。フォーリミと同様にライブを見たのは1回しかない。2019年のSUMMER SONIC OSAKAではじめて見た。ONE OK ROCKと同じ日に出ていて、邦楽ロック勢はワンオクかオーラルのTシャツ着てる人しかいないんじゃないか?ってくらいの日に見て以来だ。
久しぶりに見てやっぱりなと思ったのが、オーラルは全体的にビジュアルがいい。山中拓也の高身長とあの顔の良さは映えるね。
毎度お決まりの4本打ちから始まるオーラルのライブ。
フォーリミのような爽やかさも大事だが、闇属性のへヴイさをもったオーラルの存在はここDPFにはピッタリだ。
そんな闇属性でしかないオーラルのライブの狂乱ぶりが見ていて心地よかった。遠くからながら見かなと思っていたけど、気づけば体が音にのってきて動かずにはいられなかった。「カンタンナコト」で頭も体も揺らしまくっていた。

ヤマタクの「SiMとTHE ORAL CIGARETTESの最近の共通点と言えば?」からSiMのMAHが登場し、「CATCH ME feat.MAH(SiM)」を披露。こういうコラボ曲を生で聴けちゃったりするからフェスはやめられねえよな!!とつくづく思う。

最後にロックに対する想いを語ったヤマタク。メディアとかで言われてる“今のロック”は全然腑に落ちていないのだという。
「日本のロックシーンは全部こういう場所に詰まってると思ってます。」
たしかにそう思う。ライブシーンに、野外でのフェスに詰まってるとそう思う。
以前、サマソニで彼らを見た時にも「日本のロックはこんなもんじゃない」と「世界ではONE OK ROCKが頑張ってくれている」と同日に出演したONE OK ROCKに対してのリスペクトも語っていた。闇属性だけど、心の奥底にはすごく熱いものを持ってるんだなとビンビンに伝わってきたオーラルのライブだった。


5.FIVE NEW OLD

きました!FIVE NEW OLD!!!!
今回のラインナップの中でも特に見たかったアーティスト。かれこれ4年前くらいからずっと好きでよく聴いてきた。DPFの前方エリアのチケットに申し込み、きっちり当選して、柵越しの場所を確保。最前列で見ることができた。
リハからメンバー全員登場で、本番前から既にいいグルーヴに包まれていた。
「By Your Side」から始まり、いきなり好きな曲で既に高まる。暑さのピークを過ぎた頃、オーラル後の熱々を冷ましてくれるような爽やかさだ。
「ご機嫌いかがでしょうか? 音楽性は違うけどジャンルで差別するような人はいないと思うので、一緒にいい時間を作っていきましょう。」とHIROSHIが言ったように、この日のラインナップの中では異色に映るバンドかもしれない。音楽のジャンル分けは大事なことではあると思うけど、本当に大事なのは音に乗って楽しむこと。そんな音楽の本質を目の前で体験できた。声は出せないけど、手拍子でグルーヴを作り出し、アーティストとオーディエンスの間での一体感をが作り上げられていた。

DPFの当日の朝。彼らは妙なことをツイートしていた。

今日は特別なステージを用意していますので
絶対にお見逃しなく

“特別なステージ”この言葉を聴いて浮かんだのはこの曲だ。

なぜなら、DPF2日目にはcoldrainが出演する。自分たちが出演しない日でも盟友のMAH主催のフェス。遊びに来ないわけがないと思っていた。MASATOが出てくるんじゃないかって思っていた。
この予想は見事的中した!MASATOが出てきたのだ!!!
イントロが流れてきた瞬間に「Chemical Heart」だと分かった。声は出せないけど一斉に拍手が巻き起こった。
最前で見ていたこともあり、目の前でMASATOを拝めた。
私がずっと見たいと思いつつも生で見る機会に恵まれないバンドcoldrain。だけど、MASATOは見れた。この前coldrainの単独ライブに申し込んで落選したけど、MASATOは見れた。
MASATOの歌声とても好きなので、目の前で聴けてよかった。


そして最後にはFIVE NEW OLDの中でも大好きな曲「Don’t Be Someone Else」
メロディも好きだし、歌詞も好き。大切な人が自分なんて…と思っている時や、私自身が自分なんて…と思う時に聴かせてあげたい曲だ。
必ずまたどこかで。いいグルーヴをありがとう。


7.HEY-SMITH

すっかり見慣れたHEY-SMITH。JAPAN JAM2022でも見たばかりのバンドだ。最近では猪狩のYouTubeチャンネルもよく見ている。それもあってかだいぶ愛着が湧いている。ライブでのノリ方も分かってきた。
YouTubeで見せる顔とライブで見せる顔が違うのもまた良い。
かなすも含めてメンバー全員がステージにちゃんと揃っているのを見て安心した。ヤングオオハラの時にステージ袖で踊ってたのを見てるから、大丈夫だとは思っていたけど、ちゃんと自分たちのアクトの時に揃ってるのを見ると安心する。私にとってはじめてのHEYは2019年の京都大作戦だった。出演日直前に猪狩秀平が肺気胸になってしまい、猪狩は出演できなくなってしまい、他のバンドメンバーが急遽ヘルプに入ってHEYとしてのパフォーマンスはなんとかできた。私にとってのHEYは猪狩抜きが初めてだった。そして、ちゃんと全員揃ってのHEYは同年冬のポルノ超特急で見たときがはじめてだった。
そんなHEYのアクトはやっぱりアツかった。「Radio」の爽やかさ。声を出してコール&レスポンスができないのがもどかしい。
「California」では後半coldrainのMasatoが乱入。Yujiと同じマイクで歌う瞬間を見せてくれた。先程FIVE NEW OLDでも見たばかりのMasato。「Chemical Heart」とはまた違う歌声を聴かせてくれた。事前に打合せ等は一切なかったらしく、「勝手に歌ってきやがった、あいつ。Masatoありがとう!」と突然の乱入にもかかわらず感謝の言葉を述べる猪狩。
それにしても、coldrainのMasatoとして見る機会は一向にやって来ないが、他のバンドのライブに登場する機会にはよく恵まれている。私はcoldrainを生で見ることのできない星の下か何かに生まれ落ちてしまったのだろうか?ある意味レアな瞬間を見れてはいるのだけど、1日に2度もMasatoを見ちゃうとcoldrain見たい欲がより一層高まった。今年のうちのどこかでは必ず見たい。

おっと。全然HEYの話ちゃうやん!
MASATOへの感謝を述べた後、DPFの開催を祝し、更にはこんなことを言っていた。

やばいやん、心に響いちゃったんじゃないの? 音楽って、これやねんなあ。やっぱり音楽やんけ。お前が持ってるどうしようもない気持ち、俺はそれに向けてずっと歌ってんねん

このMCを聴いてパンデミック以降から失われてしまった音楽のある側面があって、だけど永遠に失われたものではなく、あくまで一時的なもの。今は奥に身を潜めているだけで奥底にはちゃんと持っている。奥底にしまって抱え込んでいる気持ち。これに対して猪狩は歌ってるのだと言う。パンデミック以降のライブでの一人一人地面に印を付けた位置でも観覧だったが、今回のDPFにそんなもんはなかった。マスクはしてるものの、オーディエンス一人一人の距離はめっちゃ空いているわけではない。かつての音楽フェスで見た距離感だった。そこにダイブ、モッシュ、サークル等がないが、光景はかつての風景にだいぶ戻りつつある。音楽フェスってやっぱこれよな〜と思ったし、この日他のバンドも口にしていた。その中でも猪狩はとびきり嬉しそうに、やばいやん!やばいやん!音楽ってこれやんなあと言っていた。こんな猪狩を見れたことが嬉しい。JAPAN JAMの時はやっぱりウクライナのこととかを語ったりしていたし、バンドに政治を語るなとは一切思わないけど、やっぱり明るくやれてる時はええなと思う。

すっかり真夏日。30℃なんて余裕で超えちゃってる夏以外のなにものでもないような日。こんな日には夏の曲を「Summer Breeze」
この曲を初めて聴いたのは冬だったからちゃんと夏に聴けて嬉しい!Yujiの高い声が心地いい。

パンデミックという暗いトンネルの出口が見え始めているからか、
「感情を解放しろ!」と言い、パンデミックのことなんて考えなかった10数年前の曲を連発。長い付き合いでもあるSiMへのリスペクトも込めての懐かしの曲ラッシュ。出口はもうすぐそこまで来てるぞ!と強く訴えかけてくれるような力強いライブだった。


8.SHIMA

はじめましてのSHIMA。今回のDPFを予習するまでは知らなかったバンド。丁度FIVE NEW OLDからのHEY-SMITHという私にとっての激アツアツアツタイムが終わり、お手洗いに行ったり、追加でビールを飲んだりしてライブの全部を見れているわけではない。最後の方に少し見れた程度だ。だけど、たまたま聞いていたMCがアツかった。
SHIMAはこれまで3回DPFに出演してるそうだが、いずれも全てCHAOS STAGE。
そのことに対して「SiMに諦めるなよって言われてる気がして、毎回燃えます」とSiMへのリスペクトが見てとれた。SiMにとっての盟友とも言えるHEY-SMITHやcoldrain、先輩の10-FEET。こういったバンドにとっては気心知れた仲の遊び場。同窓会的な位置づけなのかもしれないが、SiMにとっての後輩となるバンドなんかはSiMから選んでもらって与えてもらえたステージという特別な位置付けとなる。かつてSiMが10-FEET主催のフェス京都大作戦で源氏ノ舞台に憧れて、牛若ノ舞台から源氏ノ舞台に辿り着くまで初出演から5年かかって立つことができたように、若手のバンドにとっては先輩が作ってくれた遊び場であり憧れの舞台だってことがSHIMAを見ていて強く感じた。
いつかCAVE STAGEに立つ日を待つ。


9.10-FEET

やってきました10-FEET。
京都大作戦のグッズを毎年買うくらいには好きなバンド。
JAPAN JAM2022の最終日のトリを飾ったバンドで今年に入って既に見ているバンドだ。
今回もトリ前でめちゃくちゃ心温まってかっこいいパフォーマンスを期待していたのだが、どうやらTAKUMAの声の調子が良くなかったようだ。いつもにも増してしゃがれた声で音をうまくとれなくなっていた。何かの病気ではないといいな。本人も不調を自覚しているのか、終始顔は強張っていた。いつもみたいにニッコニコしたTAKUMAの笑顔は中々見えず、表情は曇り気味だった。
そんな中でも時間いっぱいまで、ギリギリまで音を鳴らし続けるバンドとしての姿勢には恐れ入った。
JAPAN JAMの時もやってたけど、オーディエンスにスマホのライトを点けさせて、スマホのライトを使ってウェーブをさせる流れはしばし和やかな雰囲気なり、TAKUMAの顔を笑顔だった。「PayPayを起動してKOUICHIに課金してくれ!」なんていうボケをかましつつ、ウェーブが後方フードエリアの方からステージへと向かってKOUICHIへ届いたらKOUICHIがドラムを止めて「お前はドラム止めたらあかんねん!」とTAKUMAからツッコまれるこれもJAPAN JAMと同じパターン。定番化しつつあるのかな?この時TAKUMAがこの日一番笑顔な瞬間だった。
翌週に京都大作戦が控えているが大丈夫だろうか?心配にはなるが、こんな心配は不要だろう。なぜならどんな10-FEETでも最高だ!と見守ってくれるファンがついている。「VIBES BY VIBES」をやって終わりかと思いきや、まだあと2分あるといい「DO YOU LIKE...?」をやり、更にワンフレーズだけ「RIVER」をやって去っていった。どんな状態でも与えられた時間いっぱいやりきる10-FEETの心意気を感じさせてもらえたライブだった。
最高にかっこいい10-FEETをまた京都大作戦で見たい。


10.ヒグチアイ

今年のDPFの中でも異色の中の異色ヒグチアイ。
ゴリゴリのバンドばかりの中に紛れ込んだシンガーソングライター。CHAOS STAGEのトリ。
SiMと『進撃の巨人』での縁がなければ出演することはなかっただろう。アニメで『進撃の巨人』は見ていて、SiMもヒグチアイも両者の曲はバッチリ聴いていた。だから、何としてでも絶対にライブを見ると心に決めていたので、10-FEETが終わって急いでトイレに行って戻ってきた。最新アルバム『最悪最愛』をばっちり聴き込んできたので、楽しみで仕方がなかった。

このアルバムの中でも「まっさらな大地」という曲が好きだ。間奏のところには哀愁があり、夕方から夜になっていく大トリのSiMへのつなぎとしても雰囲気がすごく合っているのでは?と密かに思っていた。その曲をリハでやっていたのでこれはもしや…?と思っていたら本当にやってくれてすごく嬉しかった。

そして、最後には『進撃の巨人』EDの「悪魔の子」を歌い締めくくった。


11.SiM

CAVE STAGEのトリ。DPF2022 DAY1の大トリSiM。
いきなり猛暑日になって陽射しの強い過酷なフェスにはなったが、あっという間だった。
リハでGODRiでボソッと「シクヨロ…シクヨロ」と言い、本番を待った。
おなじみのSEで登場し、GODRiはウホウホしていた。
そんなSiMの1曲目は今年世界的にバズった「The Rumbling」いきなりぶちかましてくるとは期待を裏切らない。

何の偶然か、直前のヒグチアイは「悪魔の子」で締めくくったこともあり、『進撃の巨人』のOPとEDの襷渡しのような流れになった。やはりライブサウンドとなると迫力が凄い!更に巨人が映っている映像も流れる特別演出(ヘドバンしまくっていたのであまりちゃんと見てはいない)。
そこから「CAPTAiN HOOK」「SiCK」と続き、MCへ。
「毎年夏のロックフェスのスタートがこのデッドポップと言っても過言ではないと思っています。」とええ話の流れでいくのかと思いきや、

このフェスはSiMが友達とか先輩後輩の名前を使ってみんなを川崎におびき寄せて、腹に響く低音でお前らを踏みにじるだけのフェスです

この悪魔っぷり。期待を裏切らない悪態をつくSiMのこういうところが本当に好きだ。
こんな悪魔のMCから「KiLLiNG ME」

この曲は最後の方に来ると思っていたから序盤が終わったところでやるとは思っていなかった。

この後のMCでは、SiMのメンバーが全員父親になったという前置きから「FATHERS」
この曲はMAHが父親になったことをきっかけに描いた曲なのだそう。
先日、SINが父になったことで全員が子持ちのバンドになったとのこと。少し落ち着いた雰囲気になり、こんなSiMもええよなと思う。


このパンデミックの中で生まれた"前髪モッシュ"をやる「f.a.i.t.h」
「これも今年で最後にしよう。来年は本当のモッシュをしようぜ」と言った。これは会場にいるみんなが大きく頷いたんじゃないだろうか。
モッシュ、ダイブ、サークルがライブシーンから姿を消して2年以上。だけど、少しずつライブというものが戻ってきて、かつてのように暴れたいとウズウズしてるのは私だけではないはずだ。ましてやDPFや京都大作戦に来るようなお客さんは特にそうだろう。SiMならウォールオブデスなんかもなくなって久しい。いろんなバンドが「暴れろー」「かかってこい」と言っても、モッシュもダイブもできない中では煽りに心の底から体の芯から応えることはできない。このもどかしさからの解放まであと少しだろうなとこの日のいろんなアーティストのライブを見ていると思う。
外国ではすっかりとそんな規制はないようだ(そもそも規制されてたのか知らんけど)。
モッシュ、ダイブ、サークル、そしてみんなで歌う。来年のDPFではできるといいなあと「Blah Blah Blah」何かを聴くと特にそう思う。

そんなことを思いながら最後の曲「BASEBALL BAT」では友達とか先輩後輩のバンドマンたちがステージ袖から現れみんなで歌っていた。来年これに応えるのは私たちオーディエンスなのだなと強く思う。
この日いろんなバンドが口にしていた「仲間に入れてもらって」という言葉、DPFというSiMが用意した遊び場に集った友達や先輩後輩という仲間たちの絆の強さを垣間見ることができた。

来年も絶対に遊びに来たいと思ったし、来年はかつてのライブシーンを取り戻すかの如く暴れたい!!!

最高の遊び場を提供してくれたSiMには感謝。

そして、このフェスを機に今年も夏フェスが始まる。


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