訓練なしで瞑想状態へ?アイソレーションタンクを体験してみた。
こんにちは。Wellness, Inc代表医師の中田航太郎です。Wellnessでは、忙しい労働世代が効率的な健康管理を実現するためのパーソナルドクターサービス『Wellness』を提供しています。僕自身もFounderドクターとして、100名近いトップビジネスパーソンやアスリート・芸能人の健康と向き合ってきました。
意思決定の回数が多いビジネスマンや、一点集中が必要なアスリートにとって、無駄な思考によるエネルギー浪費を避け『集中力を高める』ことはプライオリティの高い課題の1つ。そのための技術の1つとして近年注目されているのが、僕の研究分野でもある『マインドフルネス』です。仏教における瞑想をベースとした思想で、『今ここに意図的に意識を向け、ありのままに価値判断をせず、ただ受け入れる』状態を指します。(マインドフルネスの具体的な手法や脳科学的な解釈についてはまた後日。)
マインドフルネスには、『気づきを得やすくなる』『ネガティブな感情のスパイラルを抑制できる』『共感や思いやりの心が育つ』『注意力・集中力が増す』などさまざまな効果がありますが、難儀な点として、習慣的な訓練が必要ということがあります。筋力トレーニングと同様で、短期間ですぐに結果が出るようなものではないのです。結果的に、やり方は正しいにもかかわらず、十分な効果を感じる前に挫折してしまう人も多いのが現状です。
そこで近年注目されているソリューションの1つが、『アイソレーションタンク』というものです。今回は六本木に会員制のアイソレーションタンク施設ができたということで、瞑想熟練者として早速体験にいってきました。
アイソレーションタンクはその名の通り、あらゆる感覚を遮断するための孤立装置です。光や音は遮られ、皮膚とほぼ同じ温度に保たれた高濃度の塩水に浮くことで、皮膚の温度覚や重力感覚をも遮断します。海外では、ストレスや不安を軽減するための心理療法として活用されるケースもあります。
私たちは無意識のうちにあらゆる情報・刺激を浴びています。周りで聞こえる音や声、視界に入る風景や人、紫外線や街灯の光、各空間特有の匂い、身体に触れる風。しかし、それらを意識的に感じることはほとんどないでしょう。
マインドフルネスを習慣化していくと、これらのあらゆる感覚に気付き、受け入れ、本来あるべきところに脳の意識を集中させることができるようになります。しかし、この脳の使い方に慣れていない人はあらゆるノイズに過剰に反応してしまい、うまく瞑想状態・集中状態に入っていくことができません。
アイソレーションタンクの中ではこれらの外部刺激を遮断することで、自身の思考の変化や肌に触れる水の感覚など、限られた情報に意識を集中させることができるようになります。
刺激からの解放によるリラックス効果も勿論ですが、自身の思考の変化に気付きやすくなり、あるがままに物事を観察し受け入れられるオープンモニタリング状態に入りやすくなることが最大のベネフィットといえるでしょう。
今回初めてアイソレーションタンクを体験してみて、確かによりスムーズに瞑想状態に入れる効果を実感しました。
視覚・聴覚は家でも頑張れば遮断することができますが、それに加えて重力感覚がなくなることで、よりリラックスした状態で自身の思考の変化や皮膚感覚に気づきやすくなります。
瞑想経験のない方では、最初から無の状態(オープンモニタリング)に入るのは難しいと思いますので、呼吸に集中するか、足の爪先から順に意識を頭側に移動させていく手法(ヨガのボディスキャンに近い)を用いると、瞑想状態に入っていきやすくなると思います。
まとめ
私たちは日々、無意識のうちに様々な刺激・情報・ストレスを浴びています。最大限のパフォーマンス・集中力を維持する上で、時には意識的にこれらの感覚を遮断し、今ここに集中する訓練をすることも大切です。
瞑想を習慣化することがその解となりえますが、なかなか効果を実感できない方や、よりスムーズにマインドフルな状態に入りたいという方は、アイソレーションタンクを試してみるのもいいかもしれません。
六本木の会員制施設はプライベートな空間で、高級ホテル並みのお洒落な空間。アメニティも洗練されています。Wellnessのメンバーさんにも、精神的な疲れを感じた際や集中力に課題を感じた際に、是非試して頂ければと思います。紹介可能ですので、お気軽に担当ドクターにご相談ください^ ^
※精神症状が強い場合には病状が悪化するリスクも懸念されるため、不安障害・うつ病や統合失調症を治療中の方は必ず医師にご相談ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?