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分散の魔力とその限界 投資2日目

分散投資。あるいはポートフォリオ投資。ここから僕の授業は始まった。

フリードマンの「卵を一つのバスケットに入れるな」という言葉に代表されるように、資産を分散することはリスク管理の常識となった。株式と債券、先進国と発展途上国の国債といったような、一方の価格が上がるともう一方が下がる資産に分散することで、資産全体のリスクが低減する、というのが基本的な考えである。

そして、分散する資産の数については、多ければ多いほど良いとされている。が、(どんな資産でも)資産の数が20〜30に近づいた時点で、分散できないリスク(Systematic Risk)が発生し、完全にリスクを消し去ることはできない。つまり、100個資産の分散先があったとしても、そのうち分散先になるのは20〜30程度、あとはリターンが最大でボラティリティが最小のポートフォリを組むだけで最適化が完成するということだ。

難しい数学はいらない。実際、授業では過去のリターンを元に年間のリターンと各資産の共分散をExcelで計算し、Solverにかけるだけという超明快な方法で最適化されたポートフォリオを作成している。

試しに、自分のDC(企業年金)でシミュレーションしてみると、年間期待リターンは6.3%、対するボラティリティは9.8%。ということは、66.7%の確率でリターンはー3.46%〜16.11%の間となるから、今年のリターンが−1.9%程度だったので、予想の範囲内だったと言える。しかし、期待リターンの6.33%には遠く及ばない訳で、このあたりモデルは何も答えてはくれない。
次回はDCの内訳や比率を詳しく見ていきたい。



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