小谷ふみ365

【 ⚠︎作品保管庫 ひとり作業中 ⚠︎】365のエッセイと詩 www.kotanifumi.com

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365日あつまれ(2021〜)

365篇のエッセイと詩を、まとめようと決め、かれこれ10年以上。毎日書く、続ける、というのは、なかなか難しいことで、それはダイエットや資格試験の勉強によく似ている。 書く気が起きなかったり、書き忘れたり、書くことが見つけられなかったり……でも、なかなか進まないながら、やっと365個に近づいてきたので、あっちこっちバラバラに書かれた彼らを、ここにこっそり集合させる計画。 そもそも、なぜ書きはじめたか、きっかけは過去数回、数ヶ月の長期入院の日々に。 ーーー毎朝8時50分。病

    • 1月2日 「初夢の日」

      2022年01月02日 吉夢貯金。 私が眠る世界でしか会えない、 愛犬のダルメシアンが、 白い仔犬をいっぱい産んだ。 黒いブチがひとつもない、 まっ白な子犬たちが、 わんさかワンワン。 犬が子を産む夢は、 吉夢とされているらしい。 かつては、 両手に金と銀のヘビを、 掴まえる初夢を見たことがある。 どれほどいいことがあるんだろうかと、 期待して、ずっと待っている。 吉夢の貯金だけが、 貯まってゆく、夢の外の世界。

      • 3月8日 光の日

        2022年01月07日 雪がかえるところ。 雪が降った次の朝。 深く積もり、 世界がまっしろ。 冷たい風が吹いたら、 積もった雪から、 細かな雪がパラパラと舞って、 朝の光にキラキラと輝いていた。 光りながら、 光に溶けて、 空にかえっていった。

        • 4月2日 トゥルーエイプリルフール

          2022年01月16日 火山と津波。 遠くの美しい国の火山が噴火して、 この国に津波が押し寄せる。 遠くで医師を志していた子どもが、 近くで人をあやめようとしたりする。 世界がひとつであるこということは、 よいこと、よくないこと、 そのどちらでもあり、 またどちらでもない、 全てひっくるめての真実。 他人ごとのような、顔をしたままでもいい。 傷ついた世界に、優しい明日が来て欲しい。

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        365日あつまれ(2021〜)

        マガジン

        • 【11月エッセイ詩】
          37本
        • 【1月エッセイ詩】
          58本
        • 【3月エッセイ詩】
          12本
        • 別冊【キズがあってもそれなりに】
          6本
        • 【12月エッセイ詩】
          28本
        • 【2月エッセイ詩】
          18本

        記事

          9月29日 接着剤の日

          ムドラーは逆さにすればオッケーの指。 朝からずっと図書館にこもり、 調べもの書きものを淡々と終わらせ、 夜、暗く冷たい誰もいない家に帰る。 これから先ずーっと、こんな日々が続くんだなあ、 と家に帰ってからも淡々と、 ひとりで夕飯を食べ、洗濯をたたみ、 ペロンと剥がれたままだった靴底を、 玄関で修理。アロンアロファが、 なかなかくっつかなくて、 靴と靴底と格闘するうちふと気づく。 親指と人差し指が、 くっついている!オッケー!の手のまま、くっついている! さっきまでの淡々

          9月29日 接着剤の日

          1月7日 千円札の日

          2022年02月22日 1000円札とほこらの神さま。 今日は今日とて、自転車に乗っていたら、 強い風に何かが飛んで来た。 危なっ!と思って止まったら、1000円札だった。 自転車で人や車でなく、 1000円札にぶつかった人は、 あんまりいないだろう。 近くに落とし主らしい人も、交番もない。 寄付するか、お賽銭か。色々考えた末、 いつも見守ってくださっている、 近くのほこらの神さまにお供えする、 お花をもとめることにした。 この町に点在するほこらは、 旅の安全を見

          1月7日 千円札の日

          3月7日 花粉症の日

          2022年03月19日 杉檜戦争は和解へ。 花粉症、つらい。 つらいけれど、 数年前、仲良しのラーメン屋さんに教えてもらった、 「目には目を」方式の対策で、 やっぱり多少、マシになる気がする。 目には目をって、ちょっと意味が違うけど、 杉には、杉の葉茶を飲む。 檜には、檜の葉茶を飲む。 うちは両方なので、杉檜茶を飲む。 毎朝飲むと、結構楽になる気がする。 敵を敵と思わずに、体の中に引き込む。 「異物じゃないよ」と言葉なく伝える。 ほら大丈夫だと仲良くなる。 そううま

          3月7日 花粉症の日

          限りはあると知りながら

          2022年05月16日 限りあるとは知りながら。 体が元気でも、元気じゃなくても、 別のところで、浮き沈みするのは、気分。 雨の月曜日は、それだけで、 気分を、ずーんと重くする。 何も昨日と変わらず、 特に何かあったわけでもないのに、 どよんとなって、 思い出さなくてよいことがわざわざ浮かんだり。 たのしく過ごせる可能性をもおしのけられてるようで、 もったいないよなと、頭では分かりながらも。 早く今日が終わらないかな。 一日、一日を、大切にしてゆきたい…なんて、

          限りはあると知りながら

          1月 成人の日

          子育て満了の日。 息子との出会いから、今日で20年。 あと、3時間くらいで、生まれる。 ハタチへの言葉を、考えたけど、 それはもう、20年前に、 名前に、たくしていた。 まるくて、まっすぐ。 そんな風に、育ってくれた。 そんな風に、生きてって。 夫と書いた、ダンボールのラブレター。 書きながら、泣いた。これ書きながら、 また泣いている。 何の涙なんだろう。 あ、そっか、これで、名実ともに、 子育て満了だからか。 色々あったよ。ほんと。でも、よかったな。 息子

          1月 成人の日

          なんかの記念日を迎えるたびに

          20年&10年と、1日目。 迎えるまでが、なんとなく、 しんどかった、ふたつの記念日。 おめでたいことなのに、胸が重く、緊張していた。 そして、迎えてみたら、この日が来たあとも、 同じ毎日が、また続いている。 そのことに、なぜか、すごく、ほっとしている。 こうしてわざわざ、 日々の気持ちを言葉に残し、 膨大な紙の記録もある。 忘れたくない。 覚えていたい。 いつの日付にも、そんな記憶が刻まれていて、 もしかして、私は自分の人生を、 気に入っているのかもしれない。

          なんかの記念日を迎えるたびに

          空中の同病仲間

          2022年05月28日  空中の同病仲間。 十数年前、病気になったばかりの時は、SNSなんてなくて、 病気の情報は、ネットや誰かのブログだけだった。 SNSが普及してから、色々やってみてきたものの、 本音をさらせるわけでもなく、時々ぜんぶ、 やめたくなる一方で、闘病アカウントは、心の支え。 現実で同じ病気の人に会ったこともないなか、 全国各地の老若男女の同病者と、出会えるなんて、 ほんとすごい。 匿名だから、危険な世界で、 匿名だから、話せることもあり、 顔と名前を隠

          空中の同病仲間

          6月

          丑三つどき的日常。 夜、眠れないと、 夜に鳴く、鳥や虫の声が、 たくさん、聞こえる。 姿を見ることは出来ないけれど、 みんなが眠るこの町で、 同じ暗闇に、 目を閉じずにいる、きみがいる。 夜は、いいよね。 広々として、場所も、時間も、 誰かと取り合いにならない。 暗闇の静けさにひびく、 虫の羽音や、鳥のさえずり。 夜に生きると決めた者たちの、 命と暮らしの音が、聞こえる。 眠らない、むしろ目覚めてゆく、 草木は眠るが、丑三つどき。 ホトトギスとしゃぼんだま あ

          10月4日 陶器の日

          2022年06月18日 りんごのお皿。 ずっと我が家の食器棚にあり続けていた、 りんごの形の白いお皿を、割ってしまった。 すごいショック。 そして、えーなんか不安!こういうことがあると、 すぐにいろんなことを連想してしまう。 いつか、夫の陶器の箸置きを割ったら、 夫がアキレス腱を切ったことがあった。 でも、いや、待って。 そうでもないことの方が、たくさんあった。 家族で鍋の最中、息子の第一志望の高校のパンプだけが、 ぴらりと、棚から落ちてきたことがあった。 でも、受

          10月4日 陶器の日

          2022年06月27日 私の知らない太陽。 暑い…朝日がすでに、やる気満々。 8月、誕生日のころには、太陽が、溶けてそう。 昨日、夫の実家で、アメリカの野球を見た。 あちらは、やさしく西日が差していて、 時間が分からなくとも、 夕方なの画面から伝わってきた。 こっちで今まさに、 真上でギラギラ燃えてる太陽と、同じ太陽なことに、 よく知ってる人の、 意外な一面を見てしまったような気持ちになった。 太陽はひとつだけど、 見上げる人の数だけ、太陽はある。 それは、この世の

          11月22日 高速レーンが連れ去って

          高速レーンが連れ去って。 突然の通り雨に降られそうになって(心の)、 ふいに通りがかった回転寿司のうなぎフェア。 ひとり、はじめて回転寿司のカウンター席へ。 まさに、回転ぐるぐるのスタート地点。 さて、うなぎ、食べよ。うなぎ食べて、元気出そう。 ぐるぐる、ゆっくり回るレーン。その上を走る、 高速レーン。 個別に注文を受けた寿司は、高速道路を突っ走ってゆく。 スタート地点にいるので、もれなく全ての寿司を見送る。 目の前を猛スピードで走り去る寿司たちを ずっと見ていたら

          11月22日 高速レーンが連れ去って

          7月5日 アナゴの日

          2022年07月05日  土用の丑のウナギみたいに定番化、 全国にPRしたくてできた「アナゴの日」 うなぎとアナゴは、同じ「うなぎ目」。 「アイツだけが、なんであんな重宝されて」 というアナゴの心の声が聞こえそう。 生まれながらに、 二番煎じな生き物の勝算について、 考えてしまう日。 ーーーー ◎江戸切子の日:江戸切子の文様 「魚子(ななこ)」にちなむ。 魚の卵がモチーフ。ガラス細工。 江戸切子の職人さんは100人程度。 でし

          7月5日 アナゴの日