#2 保育園とIT | 日本の子育て保育をよくする オキナワ発ベンチャー物語

日本の子育て保育をよくする オキナワ発ベンチャー物語 moimoi staff blog ブログでの第2号の記事(2016年3月25日)です。

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#2 保育園とIT

時代の波に取り残された「保育園」
1年ほど前、保育園の現場を初めて見たら、ぼくらが子どもの時と、そんなに変化してないことに、ビックリした。

1980年頃から今に至るまで、日本は情報通信などの技術やライフスタイルは、大きく変化していった。
しかし、保育園の現場は、その変化の波の影響を、ほとんど受けずに済んでしまったようだ。
おそらく、幼稚園・小学校・中学校なども、昔と比べて、それほど変化はないのかもしれない。そういう教育現場への投資というのを、この国は、すっかりやめてしまっている。何十年後かに、それが国力の差となって現れてくるはず、そのとき日本の地位はどうなっているのだろう?ここでは、深くは述べない。

保育園を何度か見ていくうちに、「保育」という本質的なコトは別にして、保育園内の業務などを、もう少し変化させていったほうがいいのでは?と感じるようになる。

未来的な保育園
すべての保育園が遅れているわけではなく、保育園の中には、現代的な保育園もある。

その差の一つが「ITの導入」。
率先している保育園では、すでに導入・運用している。それができるかどうかの差は、組織の体力である「資金力」の差だったりする。

資金力の差がでるIT投資
ご存知のように、ITの導入というのは、お金がかなり必要となる。

その昔、某大手シンクタンクでITコンサルのような仕事をしていたときに、簡単な業務システムの構築に5,000万円〜、というのが相場だった。

その当時は、自前でサーバーを用意して、基盤を作り、DBや、アプリケーションを作るというのが定番。5,000万円というのは、そのための最低限かかる初期投資・開発費用。その後の運用費用は、含まれていない。

今では、クラウド環境が普及して、自前でサーバーや基本ソフトを用意しなくとも、システムを作ることができるようになった。それでも、作るための開発費用は、当然かかってくる。

システムを自前で作り、運用するというのは、かなりお金がかかることで、余裕がある組織でないとできない。

保育園:年間100万円のIT予算?
こんなデータがある。
 一般的な企業でのIT投資は、売上高の約1%。
平均すると、一企業あたり年間約16億円ものIT投資(開発・保守運用含む)が行なわれている。

これを保育園に当てはめてみれば、
・保育園事業者の年間売上高は約1億13百万円。
・そのうち1%をIT投資にしたとすると、
 → 年間約1百万円のIT投資額。
残念ながら、この予算では、あまりたいしたものは作れない。資金力の差で、ITの恩恵を享受できるところと、できないところが生じる。

共同利用型の保育園向けシステム
そこで、保育園各自が、システムを開発・利用するのではなく、共同利用という仕組みにすれば、それぞれの費用負担額が少なくなり、必要なITサービスを利用することができる。
そういう発想が、この保育アプリmoimoi(モイモイ)の創業目的の一つでもある。

保育園とIT
保育園にITを導入すると、何ができるのか?
保育園内のすべてをITで、簡単にあるいは機械的にしましょう、ということではなく、「保育」の本質的なものは残しつつ、今まで出来なかったことや、既存作業の効率化ができるはずである。
保育園の現場を、はじめて見たときに、何か、そんなことを感じた。

ITの恩恵。現代社会は、このITの恩恵を大いに受けており、ない世界というのがもはや考えれない状態となっている。

保育園の業務に、ITを絡ませば、
・保育士の作業負荷の軽減
・保護者・保育園との連携強化
・保育園の付加サービスの向上
といったことが可能となる。
現時点の保育アプリmoimoi(モイモイ)では、この入り口部分の機能しか提供していない。

しかし、テスト導入していただいている保育園を見ていると、上仮説の確からしさを実感しつつ、より充実した保育サービスにつながる可能性を感じる。

moimoi staff blog 2016/3/25

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