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写真の本当の価値は数年後に出てくるのではないか。

最近思うことがある。

写真の本当の価値は、数年後に出てくるんじゃないかと。

掃除してたらつい見てしまう卒業アルバム。昔の家族写真。学祭の写真、ふとした日常の一コマ。

僕らは思い出をすごく大切にする。

振り返った時に本当の良さがわかる事がある。

思い出はかけがえのない宝だ。

その時はなんでもない一瞬で、ただバカやっててそれが楽しくて、数年後の事なんて頭にはない。

たけどある瞬間にその時の写真を見た時、その瞬間の全てがフラッシュバックしてくる。

懐かしい気持ち、あの時の楽しさ、ふられた寂しさ、出会った喜び、そんな人生で失いたくない自分の過去に触れることができる。

写真の本当の価値はそこにあるのではないだろうか。

オーストラリアで撮影をしていると、「オーストラリアでこんな写真を撮ってもらえるなんて思ってなかったので、一生の記念になります!」と言って頂く事が多い。

もちろん撮影している時は全力で楽しむし、笑顔も切ない顔も撮ったりする。だけれど、その写真の瞬間を本当に大切だと、かけがえのない瞬間だと、そう思えるのは実は数年後だったりするんじゃないだろうか。

誰かの大切な、その時にしかない瞬間に立ち会えるのは、僕の生きがいかもしれない。

こーた

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