書評 31 「青葉のタスキ」
青葉昌幸さん。秩父に生まれ育ち、日本大学で中長距離の陸上選手として活躍。ユニバーシアード日本代表、箱根駅伝にも出場。
華やかな選手歴以上に、大学駅伝の監督としての方が有名。大東文化大学の監督に20代で就任、箱根駅伝で2度の連覇、大学駅伝3冠達成と素晴らしい実績を持たれています。
そして、78才の今も現役監督。昨年、請われて母校日大の駅伝監督に就任されたのです。
その青葉さんの半生記。プロの作家やライターではなく、企業経営や民間人校長に携わってこられた著者、大内一郎さんが、故郷の陸上競技を発展させた人の物語を後世に残したい、広めたいと書かれたものです。訥々と語る様な文体が、青葉さんの生きてきた一つ一つの場面を映像として浮かび上がらせてくれます。
残念ながら日大は今年2021年の箱根駅伝出場は叶いませんでしたが、名門復活を期待しつつ、この一冊を読んでみるのも良いでしょう。
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