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書評222 「脳の意識 機械の意識」

人の脳を人工知能に置き換える。そうして自身の意識(知性)を永遠に生き永らえさせる。

そんなことは本当にできるのか。

理論的にはできる。と言えるのみならず、実現に近づきつつあるらしい。

脳は視覚や嗅覚、聴覚などから入った信号を自覚する。この刺激を認識することは機械に置き換えていくことは可能。しかし、脳はそこからその知覚を「意識」に振り替える。これを機械に落とすのはまだ難しい。

そもそも意識とは何なのか。様々な定義案があるが、どうも多数の刺激を複合、解釈して、自身の外にある現実像として構築する力。更に過去のその積み重ねから、現実世界の姿(光景)を脳内で構築できる。そんなことらしい。

脳を構成するニューロン1つをナノマシン(もしくはコンピュータ上の仮装ニューロン)に置き換え、他の全てのニューロンとの接続を継承させる。それを繰り返して、全て置き換えた時、果たしてそれは脳なのか。

未来に一歩踏み込む一冊。

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