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書評 25 「小さな村のウルトラランナー」

長距離走、それもウルトラマラソンや24時間走という超長距離を主戦場とするプロランナー重見高好さんの半生記。彼を追いかけたNHKドキュメンタリー番組のディレクターが著者。

貧しい家に生まれた高好少年。中学で入った陸上部で走る楽しさに目覚め、才能も開く。人生に光が見えるが、経済的な苦しさや「陸上で活躍しなければ生きていけない」との意識が自らに圧力をかけ、思う様に活躍できずに引退。周りの期待に応えられないことが何度も彼の心を追い詰める。

そんな彼を支える妻の存在。その助けを受けて、一人で競技続行。スピードより持久力が強みと自己分析し、ウルトラマラソンに挑戦。練習場所に選んだ南信州の小村、売木村で出会った村長の誘いで村の広告塔として職員に。

走ることに生涯をかける。華やかではないけれど、人との出会いと家族に救われて来た。そして、今も走る重見さん。この一冊からその姿を見られます。

https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000816682015.html

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