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400字書評集

204
400字以内で書いた書評をまとめています。
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#400字

書評 205 「人間の大地」

「ちいさな王子」(星の王子様)で知られるサン=テグジュペリの私小説的作品。 飛行機の操縦…

書評 204 「人間はどこまで耐えられるのか」

面白おかしい科学エッセイの様なタイトルだが、限界環境で人間の身体はどの様になるのかを生理…

書評 203 「日本アニメの革新」

日本アニメの歴史解説本は作品のストーリーや設定、いわゆる世界観とかターゲット層に視点をお…

書評 202 「仕掛学」

他者にある行動をさせたい。そこで、相関する事象をデータから読み解いて導き出す。そんなこと…

書評 201 「怖い絵」

名画と呼ばれる西洋絵画。美術館や画集で見て、美しいとか引き込まれるといった感覚を得る一方…

書評 200 「大胆推理! ケンミン食のなぜ」

食にまつわる文化史の著作が多い著者によるエッセイ集。都道府県ないし大きな市の特色ある料理…

書評 199 「OPEN」

米国シンクタンクのシニアフェローである著者。日本語では評論家になってしまうが、社会の分析・予想を行う専門家が近いか。 人類史を紐解き、人類の優位性とその発展に寄与した最大の要素としてオープン性を挙げている。開放性、受容性と呼んだ方がわかりやすいかもしれない。集団を形成することで地球上の生物の中で圧倒的に力を持った人類。その力の源泉は集団の多様性であり、個々の優位を活かした分業。ならば、その多様性を拡大すれば発展は加速する。わかりやすい論旨の上に史実を挙げて、それを証明してい

書評 198 「逆ソクラテス」

伊坂幸太郎の短編集。5編はどれも子どもが主人公。伊坂幸太郎と言えば、犯罪者や悪人が主人公…

書評 197 「最後通牒ゲームの謎」

経済学の範疇にあるゲーム理論。交渉する際の意思・行動決定をモデル化して見出そうという学問…

書評 196 「為末メソッド」

著者が長年唱えている「人間を知りたい」。その探求と、自身が現役時代に考えて実行したことを…

書評 195 「遺跡が語る日本人のくらし」

著名な考古学者で国立歴史民俗博物館の館長を務めた、故佐原真さんの著書。考古学の面白さを中…

書評 194 「風の谷のナウシカ」

数十年ぶりの再読。 ジブリアニメとして有名な作品だが、これはアニメ専門誌に宮崎駿さん自ら…

書評 193 「コーランを知っていますか」

阿刀田高さんによる宗教聖典解説エッセイシリーズを読むのも旧約聖書、新約聖書に次いで3冊目…

書評 192 「下山の哲学」

日本人唯一の14サミッター、竹内洋岳さんによる14峰完登挑戦の記録。 登山は山頂到達が目的。それを著者は否定する。ベースキャンプから登頂し、また戻ってくるまでがひと繋ぎ。登頂はその過程だと。 無事に戻って初めて登頂者となれるのだと言われれば確かにそうだし、他人の評価と別に、本人にとってもひと繋ぎにしておかねば精神力が持たないとの主張が本書を読むとよくわかる。高山を登るには尋常では無い体力を使い、降りてくる時には疲れた身体を奮い起こして脚を進めなくてはならない。8000m超