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400字書評集

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400字以内で書いた書評をまとめています。
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#400字

書評 226 「奇跡の論文図鑑」

まともな科学的テーマとは思えない研究を取り上げたNHKの番組を基に、書籍に仕立てた。学術に…

書評 225 「検事の矜持」

長年検事を務めた著者が、検事の行動や考え方を語る。実際に自分が携わった事件を中心に実例の…

書評 224 「ぼくたちには『体育』がこう見える」

スポーツは善で体育は悪。その見方に「本当にそうなの」と疑問を出す。 スポーツはトップを目…

書評 223 「恐怖の正体」

恐怖と聞いて、意味がわからない人はいない。しかし、恐怖を説明しろと問われると単に恐いこと…

書評222 「脳の意識 機械の意識」

人の脳を人工知能に置き換える。そうして自身の意識(知性)を永遠に生き永らえさせる。 そんな…

書評 221 「伊藤典夫翻訳SF傑作選 最初の接触」

往年の名翻訳家、伊藤典夫が手がけた短編7編をまとめた文庫。 ラインスターの「最初の接触」…

書評 220 「企業不祥事を防ぐ」

コーポレートガバナンスの権威と評される國廣弁護士の数多い著書の一つ。 コンプライアンス強化として社内規制やチェック強化をしても、形式整備が目的化してしまい本来の目的が見えなくなる、と。 では、どうするか。多くの失敗事例と少しの好例を解説し、読者を導く。会社の価値は社会からの評価で、その評価を落とさない意識が根付くこと。それが著者の結論。コーポレートガバナンスが求める知識は幅広く、過去の経験値が正解とならないこともある故に、結局そこに至ってしまう。 それにしても、著者は多

書評 219 「洗う文化史」

歴史民族博物館と花王の共同研究から、一般読者にも読みやすいものをまとめている。 「洗う」…

書評 218 「戦争プロパガンダ 10の法則」

戦争が起こるとき、当事国の政府や国家元首、メディアの言動にはパターンがある。第一次世界大…

書評 217 「波乗り理事長の保育園改革」

宗教法人と社会福祉法人、具体的には寺と保育園。これが併立している例は全国各地にある。本書…

書評 216 「ルールはそもそもなんのためにあるのか」

法哲学者の著者が、具体的な事象に当てはめて法哲学の視点の持ち方や考え方を示す。同様な狙い…

書評 215 「極夜行」

自ら探検をして、その体験をドキュメンタリーとして書く作家、角幡唯介の代表作。 グリーンラ…

書評 214 「会津藩」

現代書館のシリーズ藩物語の一冊。「ならぬことはならぬ」や京都守護職として幕末の京都で新撰…

書評 213 「変な家2」

「変な絵」、「変な家」に続く雨月の3作目。前作同様に家の間取り図を読み解きながら進んでいくのだが、今回はその数が多い。たくさんの間取り図とその家にまつわる家族の逸話。それを繋げていくと一つの悲しい物語になるのが前作との違い。登場人物も多いのだが、そちらにも繋がりが仕込まれている。 ネタバレにならない程度に言うと、間取り図自体の仕掛けに加え、複数の間取り図に共通して埋め込まれた謎探しに途中で気づけるかどうかで後半の謎解きステージの読み方が変わってくるだろう。 ミステリーと言