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クランベリー型形態素

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自分の在り方を探す大学生たちの物語。 今のところ短編集なのでお好きなところからお試しください。
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2019年7月の記事一覧

おれの呼吸を許してください

「おれはどうしようもなく死にたいと思っていますけど、そんなおれでも死んじゃいけない理由ってなんですか」

大学生活3年間を終えて、その美しさに魅了され、優しさを敬愛し、賢さに嫉妬し、もっとも尊敬している、卒業を控えたひとつ上の異性の先輩に投げかけるにはあまりに色気のない言葉だった。

彼女は少し伏し目がちに穏やかな呼吸を数度繰り返し、話し出す。

「君が死ぬと悲しむ人たちがいるからだよ」

「それ

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素直な友人は本音の前に言葉を置く

「ふつうのことをふつうにしてれば社会は平和に回るのにな」

昨夜の居酒屋バイトでのトラブルを一通り披露して当たり障りない言葉で締めようとすると、友人は少し苦い顔をした。

「慶のふつうを求められても大抵の歯車はそんな風にできてないって、おれも含めて」

居酒屋を三件はしごして、時刻は午前四時。

あと五時間もせず一限目が始まる。

「秋人はやたらおれを買いかぶってくれるけどそんなに仕事できないよ」

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