怒る教育は時代遅れ??
「後で片付ける〜」「今やろうと思ってたのに」
イヤイヤ期本当に大変ですよね。
みなさんは子どもに何度言っても聞いてくれない。屁理屈で誤魔化されたりした経験はありますか?私はあります。
私自身、生徒が言うことを素直に聞いてくれないことで悩んでしまうことも多々あります。
しかし、その解決策として強く叱ったり、怒ったりすることはいいことだとは言えません。もちろん、その子のトータルを考えて愛をもって叱って育てることは除きますが。
結論から伝えると、強く叱ることは、子どもの脳にかなりのストレスを与え、知能低下につながるリスクがあると研究結果で最近取り上げられる様になってきました。
そこで今回は、主に幼少期に焦点を当てた育児法をご紹介します。
脳は変化する?
子どもの脳は非常に繊細にできています。結論から言います。強く怒られるなどのストレスがかかると子どもの脳は委縮します。
どういうことかと言うと、脳の横に位置している側頭葉という部分が大きく影響を受けます。
側頭葉は、
聞いた情報をとりとめておく役割
を大きく担っている部分でもあります。つまり、「知能」や「理解力」の発達に非常に大きい影響を与えてしまう可能性があるのです。他にも海馬や前頭前野にも影響を及ぼすとされています。画像を添付しておきます。
マルトリートメントとは?
マルトリートメント(不適切な養育)という言葉を聞いたことはありますか?
私も聞いたときは、「なんだそりゃ」と思いました。聞きなれない言葉かもしれませんが、
「人あるいは動物に対する残酷なもしくは暴力的な振る舞い」を意味する英単語です。
日本では、特に「大人の子どもに対する身体的・性的・心理的虐待とネグレクト(育児放棄)」を包括的に指す言葉として使われています。
つまり、このマルトリートメントが、子どもの脳を萎縮させてしまうことにかなり関係があります。
みなさんも仕事や上司のストレスで、機嫌が悪いときに子どもに当たってしまったり、子どもは反省しているのにしつこく叱り続けたりしたことがあるかもしれません。
問題は、マルトリートメントの強度と頻度が増したとき、子どもの脳は確実に損傷してしまうということが今回最も知って欲しいこととなります。
私自身教員として現場で働き、家庭環境で苦しんで
いる生徒さんを何人か見ています。
少し専門的になってしまいますが、共通して言えることとして、WISCなどの知能検査による脳の数値が一般の生徒よりも低くなっているという結果がでています。
特に、ワーキングメモリー部分が極端に低いです。これはどういう力かというと、冒頭でもお伝えした、
「聞いた情報をとりとめておく」
が極端に弱いのです。
これが示していることとして言えるのは、叱られることを少しでも軽減させようと脳がブレーキをかけ、小さな未熟な脳に対して、「聞きたくない!」「聞こえない」と負荷をかけ続けた結果、脳に影響を与えているということになります。
私はこの事実を知り、叱ることの恐ろしさを知りました。
しかし、どうしても注意したらしなくてはいけない、身の危険を感じた際に伝えなくては行けないことがあるのも事実です。
次からは、三つのNG集をご紹介し、対策も記していきます。
NG行動3選
①感情的になって人格を否定する
「だからあなたはダメなのよ!」、「お兄ちゃんなんだからしっかりして」
などのように、子ども自身の人格に対して注意をしすぎると怒りや恐怖などの感情をコントロールすることができず、衝動的・攻撃的な行動をとるようになってしまいます。
つまり、子どもに対して感情的に叱り続けることで、将来円滑な人間関係を築くことができなくなり、「自分は愛される価値のないダメな人間だ」と自己肯定感が失われてしまうかもしれないのです。
対策として性格ではなく、行動や行為に着目して伝えると効果的です。
例)物を片付けない子どもに対して、「なんで片付けないの!」はNGです。
一つのものでも片付けるまで様子を見ておき、できた際にその直前の行動を褒めます。そうすることで、これが片付けることなのかと新しい発見を子どもたちは手に入れます。
②ネガティブな言葉をぶつける
ネガティブな言葉や否定的な言葉を伝えることで伸ばしたい力の一つでも有る自信が低下して、何事においても「どうせやっても無駄だから」と諦めてさせてしまうことにつながります。
そこで褒めることが重要になってきます。しかし、ただ褒めるだけでもあまり効果はありません。
意識することとしては、
成果ではなくプロセス(努力・姿勢・やり方)を褒めること、具体的に褒めることがとても大切です。なぜそれをやろうと思ったのか質問をしてみるのもとても効果的だと言えます。
③子どものいる前でケンカをする
マルトリートメントの恐ろしいところは、直接本人に叱ることだけではなく、他者に対して叱ったり、怒ったりしているのを聞くだけでも影響があると言われています。そのため、もし夫婦喧嘩をせざるを得ない状況に陥ったら、LINEなどのコミュニケーションツールを活用して話し合いをすることをお勧めします。
言葉にすることのメリットは、冷静になり感情的にならずに相手に伝えることもあります。ぜひ、LINEやメールなどを積極的に使って行ってみてください。
まとめ
脳はネガティブな言葉を通して萎縮し、認知機能を低下させてしまう可能性を秘めています。そこにはマルトリートメントがおおきく関わっていると言えます。
NG行動3選
①感情的になって人格を否定する
②ネガティブな言葉をぶつける
③子どものいる前でケンカをする
長くなりました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。少しでも役に立てる情報であれたら嬉しく思います。
本日もありがとうございました。
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