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カラカラカラカラ~

 大切な書類や小物を放り込んでいる小引き出しがある。このマンションを購入した時に買った組立家具なので、かれこれ25年分の雑多な宝物箱だ。
とりあえず「あれ何処だったかな?」と思ったときに先ず開けて見る場所なのだが、カラカラカラカラと煩い。心当たりがない。音から想像するに小学生だった息子の宝物だった拾ったBB弾?抜けた乳歯?どれもピンとこないので開けて見ると…、彼から貰った真珠。

 付き合い始めた頃に、真珠の養殖屋さんから小さくて価値がないだろうものをタダで貰った彼が私にくれたのを忘れていた。まぁ、たしかにお金を出して私にプレゼントを買ったら私が怒って受け取らないだろう事を彼は理解していたし、今となっては彼らしい由縁がある真珠である。
ただし、穴もなんにもなく直径が約2ミリの珠である。たぶん当時の私も今と全く同じ事を考えたのであろう。「どうしよう」

とりあえず

LINEで彼の娘さんに事情を話し写真を送って「4人で分けませんか?」と尋ねてみた。(彼の母、娘さん×2、私)一人あたり4~5粒ならロケットなり小瓶なりでどうにかなる予感がする。
 私の想像では彼が装身具を家族にプレゼントはしていないだろうと思う。
もし娘さんが素敵な入れ物や身につけ方を見つけてくれたら真似しちゃおう!というヨコシマな気持ちも無くはない。とりあえず本物の真珠である。
志摩市に工場があって良かった。志摩市に感謝である。

彼からのメール

○○さん不安なんて感じなくても良いんだよ
って、言ってる俺も不安だったりするんだけどね。俺の絶対はやっぱり絶対に絶対だし、ずーっともやっぱりずーっとが絶対だよ!分かってくれてるのも分かってるだって、オレ達「お前はオレでオレはお前」だもん
愛してるよ

2007/9/12(水)赤い携帯

相変わらす絵文字はトウフのままだけど、読んだ時には「もう居ないじゃん」と思ってしまった。
 だが朝、犬と散歩をしながらふと思った。
彼の立場から見れば生涯最期までずっと一緒にいだんだな。少なくても彼が自分でどうこうできる状況のなかでは、ずっと一緒だったんだ。
よくわからないが「じゃぁしょうがない」と思った。

もうじき百ヶ日法要がある。ご苦労さまとありがとうをお寺さんで伝えてこよう。今日、職安に行ってきた。なかなか難しいスタートになりそうな予感がするから、仏様デビューにあたってまず職探しもお願いしてこよう。

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