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葉桜の季節に君を想うということ【読書感想】

朝7時半に家を出て、電車と徒歩で1時間の病院へ。
血液検査で待ち、診察で待ち、さらにその後の検査で待つ。
家に帰り着いたのは15時半。
その間に1冊読んでしまいました。

「葉桜の季節に君を想うということ」

どんでん返しがすごいらしいと夫が調べて買って来たのだけれど、イマイチだったから別に読まなくてもいいと、主人公兄妹の年齢についてのどんでん返しをバラされていました。

そこで、知ったふうな気分で読んでいたのですが、更なるどんでん返しががありました。
どんでん返しは確かに、なるほどそうだったのね、という感じでしたが、この本を読んで私が感じたのは、高齢者と言われる人々へのエールです。

現在、高齢者というのは65歳以上ということになっていますが、私の周りの65歳超えの人は個別に見るとバイタリティーにあふれる人が多く、高齢者というイメージはありません。
にもかかわらず、昔からの年齢の区切りとしての高齢者というイメージはそのままで、そのギャップには以前から違和感がありました。
その違和感をこの小説は逆手にとってどんでん返していると思うのですが、どんでん返しの部分だけにとらわれずに読むと、人生これから、なんでもやってやろう、という姿勢を持ち続ける人々への応援歌になっているのだと思いました。

タイトルの通り恋愛もあり、また社会問題も散りばめられ、切り口がたくさんあってもう一度読み返したくなる一冊でした。

それにしても、この小説の中で葉桜の季節というのはいつのことなのでしょうか。
最後の部分で、「まだ桜は満開」という記述や、「赤や黄に色づいた桜の葉」という記述がありますが、葉桜は出てきません。
葉桜の季節に君を想う”ということ”はどういうことなのか、私には思い至らない何かの意味があるのかもしれません。

自己紹介記事もまだなのに、今日、本を読んでしまったばっかりに、先に感想文を書いてしまいました。
次は自己紹介を書きたいと思います。

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