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訪問看護:膀胱留置カテーテルについて利用者用パンフレット

コロナウイルスの騒ぎで、退院指導がゆっくりできない状況が起きていたりするので、膀胱留置カテーテルに関して患者さんに配布していたパンフレットを情報共有します。


利用者用パンフレット
膀胱留置カテーテルについて


 何らかの理由があり自力で尿が排出できなくなった時に、膀胱(ぼうこう)の中へ管(カテーテル)を入れ、尿を身体の外へ出すために留置されます。尿はカテーテルを通ってちく尿バッグにたまります。


1.ちく尿バッグは膀胱より下の位置へ


 ちく尿バッグを膀胱の高さより高くすると、カテーテルの中にある尿が膀胱に流れ、細菌感染を起こす(尿路感染症)ことがあります。ちく尿バッグは膀胱より下の位置にぶら下げてください。


2.引っ張ったり折り曲げたりしないよう注意


 カテーテルを引っ張ってしまうと痛みを感じるばかりでなく、誤って抜けてしまうこともあります。またカテーテルが折れ曲がってしまうと、尿が外に出れず下腹部が硬くなって痛くなったり、尿が尿道口から漏れ出てしまうことがあります。カテーテルが引っ張られたり、折れ曲がったりしないよう注意してください。


1.バッグにたまった尿を捨てる


 半日に1回は、たまった尿を捨ててください。捨てる時は尿の量を確認し、どこかに書いておいてください。看護師が訪問時に尿の量をお尋ねします。


2.看護師に連絡してほしい時


 ワインの様に赤い尿が出てきた、半日待っても尿が全く出てこない、苦しがっている、管が誤って抜けてしまった、尿道口から尿が漏れている(別紙参照)などの場合は、訪問看護師へご連絡ください。
何かありましたら、訪問看護ステーションまでご連絡ください。
訪問看護ステーション
 TEL 0


膀胱留置カテーテルはどれぐらいで交換するのでしょうか。


カテーテルの交換は訪問看護師が1か月に一度実施します(場合によっては医師が交換することもあります)。カテーテルやちく尿バッグは訪問看護師が用意します。


カテーテルの中やバッグにたまっている尿が混濁していますが、大丈夫でしょうか。


尿が混濁している原因は、タンパク質や細菌、結石などが考えられます。カテーテルを流れる尿の混濁が全体的に見られるようであれば、訪問看護師へお知らせください。


尿道口から尿もれがありますが、大丈夫でしょうか。


ちく尿バッグに尿がたまっているか確認してください。尿がたまっている場合は、尿とりパッドなどを使用して様子を見てください。尿がたまっていない場合で尿もれがある時は訪問看護師へお知らせください。


陰部が便で汚れてしまいました。どうしたらいいでしょうか。


石けんを泡立ててやさしく洗浄し、ぬるま湯で洗い流してください。洗い流した後は水分を拭き取ってください。


いつもより尿の量が少ないようですが、大丈夫でしょうか。


成人の一日に排せつする尿量は、約1500mlと言われています。環境によって個人差はありますが、1日1000mlも排尿が見られない時は、訪問看護師へお知らせください。


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