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<秒速で心を掴む!>資料を使った伝え方【プレゼンの作り方の基本】

資料を使いながら、話の流れをどう作れば良いのか迷う・・・
資料と話のパート分けができない・・・

この記事はそんな方へ向けて書いています。


こんにちは、放送作家の村松です。

私はキャリア20年超えの放送作家として
これまで「池の水ぜんぶ抜く大作戦」「出没!アド街ック天国」「スッキリ!」
「ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅 路線バスで鬼ごっこ」「ハモネプ」など
多くの番組制作に携わってきました。


そして20年以上のキャリアで培った伝える技術を詰め込んだ講座を
早稲田大学エクステンションセンターで担当しています。

この記事では、20年以上にわたる「伝える仕事」のキャリアで学んだ、
あなたの伝え方を劇的に変えるための訓練方法を紹介します。


放送作家という伝えることのプロならではの視点で、
一般的に書籍などには書かれていないようなこともお話ししようと思います。


これを知れば
ビジネスシーンやプライベートで
あなたの企画やアイデア、表現したいことを
相手に伝えることができるようになります。

秒速で心を掴む資料を使った伝え方【プレゼンの作り方】


資料を使った伝え方のコツは@@です。


資料を使いながら、話の流れをどう作れば良いのか迷う・・・

という悩みを抱えていませんか?


そのような方は大抵、

ビジュアル資料と、口プレ資料の棲み分けができていません。


ビジュアル資料で何を語るのか?

口プレで何を語るのか?

両者の内容はダブっていないか?


ここがあなたの中で明確になっていないため

話の流れを作ることに苦労するのです。


しかしこの2つの棲み分けができるようになると

ビジュアル資料だけの時よりも、

口プレだけの時よりも、

より強力なプレゼンができるようになります。


それぞれの@@を理解しているか?


あなたは、なぜ2つの資料の棲み分けができないのか?

それは2つの資料それぞれの特性がわかっていないからです。


ビジュアル資料が口プレよりも得意なことは?

逆に口プレがビジュアル資料よりも得意なことは?


ここをしっかりと理解すること。

そうすると自然と

この内容はどちらのパートに託すべきなのか?

という答えが見えてきます。


あなたはプレゼンの監督となって

ビジュアルチームと口プレチームの

役割分担を考え、

伝えるという1つのゴール達成へ向けて

それぞれ動かす必要があります。


ビジュアル資料の強み


改めてビジュアル資料の強みはなんでしょうか?


やはり一番は難しい内容をパッと見で理解させることができることですよね。


エクセルで数字データを出すよりも、

それらをグラフにした方が遥かに伝わりやすいですよね。


このように「直感的に伝えたいもの」は

ビジュアルにするべきです。


直感的にわかるということは

理屈はともかく、「ああそういうことね!」となる状態です。


理屈は後で良い、

この考え方が大切です。


まずこれはわかってもらわないと話が進まない!

という要素をビジュアルで伝えるべきです。


テレビ番組などでも

まずは商品や景色を見せます。


これはなんだろう?気になるな

という状態を産んでから

その特性や、歴史などの「説明」に入ります。


悪い例として、

もしもある商店の外観や商品が並んでいる様子を

”口プレだけ”で伝えようとしたら

ものすごく時間がかかってしまいますよね?


でもビジュアルで見せれば1発です。


都会にあるのか、田舎にぽつんとあるのか

新しいのか、古いのか、

繁盛しているのか、違うのか、

品揃えは多いのか、少ないのか・・・


このようにビジュアルで

今からあなたが話すことのリードを作る

という意識がとても重要です。


口プレ資料の強み


対して口プレは相手の“耳へのアプローチ”になります。


人間は目で理解できる情報量と

耳で理解できるよう情報量が異なります。


耳の方が圧倒的に処理能力が低く、

伝わる分量が少ないです。


まずはこの事実を知っておくことが大切です。


それでは口プレが得意なことは何か?

それは「ビジュアルでは伝わらないこと」の伝達です。


ビジュアルが直感担当だったのに対し、

口プレで「理性」の方を担当します。


なるほどね、と思わせるための補足情報を担当します。


ビジュアルではわからないことを

口プレで説明するイメージです。


例えば先ほどの商店の歴史を説明する場合、

ビジュアルで見せたら何枚あっても足りません。


それでも口プレなら

昭和@年に始まって、初代が作った@@ケーキのヒットで成功し、現在3代目です。

という1行で済みます。


直感と理性のコンビネーションを作る


このように

・ビジュアルは直感情報担当

・口プレは理性情報担当

というざっくりイメージを持っておくと

資料を構築する時の指針となります。


テレビ番組作りではとてもポピュラーな手法ですので

一例を見てみましょう。


ある街にある商店の紹介をするとします。


<1ブロック目>

映像:郊外の駅を中心に広がる街並み。(空からの映像)

ナレーション:新宿から電車で30分のところにある東京@@市。


<2ブロック目>

映像:小さな駅前商店街を行くと、風情のある駄菓子屋が見えてくる

ナレーション:平成に入りリニューアルされた商店街の中に、そのお店があります。


<3ブロック目>

映像:@@駄菓子堂のレトロな店内で壁一面に並ぶ駄菓子を子供が物色中。

ナレーション:学校帰りの小学生たちの寄り道はこの商店街で50年前から変わらぬ風景です。


注目してほしいのは

映像とナレーションの情報の棲み分けです。


ナレーションは、ナレーターが読み上げた文章のこと。

口プレに当たります。


詳しく見ていくと

あなたのプレゼンに応用できます。


1ブロック目の棲み分けとカラクリ


1つ目のブロックを見ていきます。


映像:郊外の駅を中心に広がる街並み。


ここで伝わることはなんでしょうか?

渋谷や新宿などの大都会ではないこと。

でも辺境の土地ではないことなどが伝わります。


もしも東京都などの看板がビジュアルで入っていれば

東京なのだと言うことが伝わりますよね。



そこに次の口プレを重ねます。

ナレーション:東京@@市、新宿から電車で30分。


これにより、東京のどこかの市であることがわかります。

同時に新宿から30分ほど離れた場所であることもわかりますよね。


これらはビジュアルで伝えると大変なので口プレで行っています。


そしてそれぞれ別の情報を伝えているこの2つが組み合わさると

この映像の冒頭が

「東京の郊外の街が舞台なんだな」と言うことがわかります。


口プレが入ることで映像だけより、

もう少し細かく情報が伝わっていることがわかると思います。


2ブロック目の棲み分けとカラクリ


2つ目のブロックを見ていきます。


映像:小さな駅前商店街を行くと、風情のある駄菓子屋が見えてくる


ここのビジュアルでは

駅前には商店があること、そしてそれは大型ではなく小さめであること。

そして駄菓子屋があること。

さらにはそれがピカピカではなく、少しレトロで風情がある様子がわかりますよね。


そこに合わせる口プレを見てみましょう。

ナレーション:平成に入りリニューアルされた商店街の中に、そのお店があります。


商店街はリニューアルされた過去があること、

それは平成にあった出来事であることがわかります。

そしてこの情報を出すことで、対照的に風情あるレトロな駄菓子屋を浮き立たせつつ、

注目をさせる情報=「商店街と違和感があるお店」が出されています。


3ブロック目の棲み分けとカラクリ


3つ目のブロックを見ていきます。


映像:@@駄菓子堂のレトロな店内で壁一面に並ぶ駄菓子を子供が物色中。


ビジュアルでは店内に懐かしい駄菓子が所狭しと並んでいること。

そして子供たちに人気があるお店であることがわかります。


そこに合わせる口プレを見てみましょう。

ナレーション:学校帰りの小学生たちの寄り道はこの商店街で50年前から変わらぬ風景です。


子供たちが近所の小学生であることはビジュアルからはわかりませんが、

口プレで明言することではっきりと伝わります。

さらにこれが50年ほど続くという情報で、

この店の歴史や、存在意義、地元で愛されてきたことが伝わります。


いかがでしょうか。

ビジュアルと口プレの棲み分けがイメージできたでしょうか?


棲み分けることで伝わる情報が立体的になる


1〜3のブロックでそれぞれの

ビジュアル、口プレの棲み分けを見てきました。


それぞれが異なる情報を伝えることで

ビジュアル、口プレ各々の情報が掛け算になり、

単体よりも深い情報が伝わることがわかったでしょうか。


さらに1ブロック目だけでなく、

1ブロック目を受けて2、3ブロック目と連続することで

伝わる情報はさらに深く、明確になっていきます。


これこそが棲み分けの効果です。


棲み分けのポイント


今度はあなたのプレゼンでこれを行ってみましょう。

まずは

・ビジュアル=直感的に伝えたい情報

・口プレ=理性的に伝えたい情報

と言うルールで

あなたが伝えたいことを仕分けしてみましょう。


ここが曖昧だと

両方で重なる情報を言うことになるので要注意です。


情報がダブると

聞いている方にとってはノイズとなるので

あれ、さっき言ってたよな?などと

疑問が浮かんだりして

プレゼンに集中できなくなります。


ノイズはプレゼンの大敵です。


そうならないためにも

ビジュアルと口プレの棲み分けは

きっちりとやっておくべきなのです。


まとめ


このように「資料を使いながら、話の流れをどう作れば良いのか迷う・・・」という悩みは

ビジュアルと口プレの特徴を知ることで解決することができます。


「資料と話のパート分けができない」という方は

各パートの棲み分けを意識して構成することで

あなたのプレゼンをパワーアップして

伝える人生を楽にしていきましょう。


最後までお読み頂きありがとうございます。
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