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人を巻き込む=「思わず見てしまう」を作るのは編集やネタのもっと前、コンセプト作りから始まっている。

この夏、開講した「放送作家が教える「企画の伝え方」2024夏」@早稲田大学エクステンションセンター。


今回の大きなテーマは「テレビっぽいコンセプトの作り方」にした。


過去の講座では、番組内のVTR構成のテクニックを解説してきたけど、

今回はそういう細かい話ではなく

もっと大きな部分の話。


いわば「企画を伝える上での初期設定」だ。


プレゼンを作る流れといえば

さてどうやって自分らしく調理しよう?

と題材を眺めたり、リサーチしたりする。


そして、そのなかで

「この部分が面白い」という自分なりのポイントが見つかっていく。


僕が構成しているテレビ番組、

カンテレで「クイズ!ドコノゴハン」で例えを出そう。


この企画は

築地市場にある食堂で出ていたカレーライスがヒントになった。


築地市場の食堂では

魚のあらなどから取れる出汁を入れて

独自性をだしているという情報を見た。


その時に

そんな食事があるのか。築地市場ならではだなぁ

と関心したのだが、


ひょっとして他にもそういうご飯があるのでは?

ということでリサーチをしたところ

日本全国に存在することがわかった。


独自のご飯を入り口に、
さまざまな場所の知られざる文化や成り立ちを見ていくのは面白そうだなと、ひらめいた。


それを「これはどこのご飯でしょうか?」というクイズにすることで

他にはない興味喚起ができるのではないか?

というアイデアが出た。


ポイントはここからで

そのご飯はあくまで最初のフックでしかない。


この番組で見せたいのは

そのごはんを食べる人々の仕事や活動や歴史や文化だ。


普通なら、いきなり@@会社が面白いので見てください!

とVTRやプレゼンが始まる。


しかしそれだと、その会社に興味がある人じゃないと

見てくれないのはないか?


それよりも、

ちょっと気になるごはんを導入にした方が

より多くの人が興味をもってくれるのはないか?


と、ここまで考えた。


その結果、この番組のコンセプトは

興味深いご飯を入り口に「舌から日本を学ぶ」

という形になった。


2つを比べてみてほしい。

さあ日本を学びましょう!

というコンセプトとどちらがポップだろうか?


日本のことを伝える番組は数あれど

こういうコンセプトで放送している企画はないようで

おかげさまで何度かOAしている。


今回の講座では

そんな個性が際立つコンセプトの作り方を伝えたい。

興味深く伝えるためには
ストレートだけじゃだめだ。

人を巻き込む=「思わず見てしまう」を作るのは
編集やネタのもっと前、
コンセプトから始まっている。

難しい挑戦になりそうだが、やる価値はある。

ちなみに「クイズ!ドコノゴハン」はこんな感じです。

最後までお読み頂きありがとうございます。

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