名前を呼んで貰えるという奇跡

こんにちはこんにちは

今日は、ある日ボクに起こった奇跡のお話でも。

福祉理美容という仕事をしていて
散髪屋さんとか床屋さんじゃなく
丑野さんとかウッシーって呼ばれるのはやっぱり嬉しい訳です

最初は『さんぱつやさん』って呼んでくれてた
小児病棟で出会った小学生未満の患者さんが
『うしのさん』って呼びはじめてくれて
距離が徐々に縮まって
『うっし〜』って呼ばれる様になって

その子が小学生に入ってしばらくすると
『ウッシー』って呼んでくるようになって

やがて中学生から高校生へと成長していくと
『丑野さん』
って呼ばれる様になる

ひらがなからカタカナ
そして漢字へ少しづつ呼ばれ方が変わっていく

その成長に立ち会えた嬉しさと
もう『ひらがな』には戻ってもらえない
ほんの少しの寂しさを感じながら
時の流れをひしひしと感じる

年配のお客さまから
『うっしゃん』と呼ばれるのが
実はちょっぴりこそばゆく感じるのはココだけのナイショのお話し

だからこそ

お客さまの事も利用者さんや患者さんじゃなく
クセ毛の人や髪の多い人っていうのじゃなく
しっかり名前を覚えなきゃって思えるのです

まぁ
こんな風に何て事の無い事を
仕事終わりのこの疲れ切ったタイミングで
何でツラツラと書き始めたかというと

数年前からある病棟で担当させて頂いている高校生のMさんから
今日カット中に初めて『丑野さん』って呼んで貰えた訳でしてね

友達とケンカした
とか
学校に行きたくない
とか
治療がつらい
とか
リハビリやる意味わかんねぇ
とか
色々あった事を聞く事しかできなかったけど
彼は彼でたくさん試行錯誤して悩みまくって
しっかり成長していて

その横にボクが居る事を許して認めてくれてたんだなって

そんな風に

うまく言葉にできないけれど

つまりは
もうめちゃくちゃ嬉しい感情が押し寄せてきて
嫌な事も疲れもぶっ飛んだよってお話しなのでした

おしまい

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