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フリーランスを病気でドロップアウトした僕が社会復帰のためにやった5つのこと

何を以て社会復帰できたとするか、というのがそもそも微妙なのだが、最近ようやく社会復帰が落ち着いて来た感じがしている。38歳の時に人生二度目の統合失調症の急性期で、3ヶ月の入院療養を余儀なくされ、フリーランスをドロップアウトした。

僕は22歳の時に人生一度目の統合失調症の急性期に苛まれており、就業経験もなく、ろくに保険も入っておらず、大した貯金もなく、25歳から13年ほどフリーランスを続けていた。この5年の間にはコロナ禍もあって、社会復帰も一筋縄とは言えなかったように思う。

そんなところで、このタイミングで一度社会復帰のためにやったこと、を整理してみようと考えた。


単価を下げる

まず、仕事がなくなってどうしようというところで、仕事の単価を下げた。一度下げた単価を再び上げるのはなかなか難しい。それでも下げた。単価を下げて、少なからず仕事が増えれば、稼働時間も増えて、新しい接点も少なからず埋まれる。最初は有り余る時間を持て余していたが、単価を下げることで、少し仕事の機会が増えて、日々が回るようになったように思う。

時給へのシフト

もう一つが時給へのシフトということだ。それまではWebサイト作っていくら、パンフレット作っていくらという単発の案件が多かった。時給での業務委託の稼働をメインにした理由は、請負の仕事のボリュームが足らないと、稼働率が上がらないためだ。時給で動くことで、ある程度、時間枠を埋めていくことができた。

就職活動

フリーランスは続けていたのだが、就職活動をした。コロナ禍もあって、営業機会が極端に減り、何か営業活動ができないか?と考えて白羽の矢を立てたのが、どうせ個人なんだし、就職活動を通じて、企業と知り合ってはどうかということだった。実際、それでアルバイト先を見つけたり、業務委託での仕事を請け負うようになったりした。面接の連続は社会復帰の良いプラクティスにもなったように思う。

専門性の拡張

リスキリングという言葉を出すまでもなく、勉強は必要だし、ドロップアウトすると、キャッチアップも不可欠だが、僕も自分の専門性を広げる努力はした。最初はフィルム写真やイラストなど趣味の延長から始めて、徐々にこの5年でできることを体調崩す前よりも増やして来た。座学も大事だけれど、できれば実践で学び直しの機会があると良い。これまでの仕事に固執せずに新しいチャレンジや新規領域への参入に積極的になれると良い。

ネットワーキング

人脈は一度崩壊した。友人知人全てを失ったわけではないけれど、特にビジネスに関して言えば、信用・信頼の失墜ということも含めてゼロリセットに近かった(手を差し伸べてくれた人はたくさんいたが)。なので、ネットワーキングは大事で、ただ、こういう時代に接点はネットで生まれたことが多かった。TwitterやFacebookでの繋がりに加えて、Meetyのようなマッチングサービスも役に立った。

まとめ

こうして整理してみると、社会復帰の方法と言っても、限りなく一般論に近いと言えそうだ。一方で自分の社会復帰を振り返ると、この5つはどれも欠かすことのできない大事なポイントだったように思う。

社会復帰は大変だ。思うようにいかないことばかりだ。ただ、粘り強く挑み続ければ道は拓けるものだと思う。やり直しが効く社会が言われて久しいが、一方でやはり、やはり直しができる個人の資質も必要だ。努力・根性とは別に(それはそれで必要だけれど)、こんなポイントを自分の立場に合わせて考えてみてはどうかと思う。

これからリカバリーに挑む、誰かの助けになれば幸い。


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