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スリランカトランジット、私のパリ留学はSAY YESで始まりSAY YESで終わる

Bonjour! ආයුබෝවන්(アユダワン)!
noteでの投稿、かなり久しぶりです。
実は5月下旬にパリでの交換留学を終えて、日本に帰国していました。

2ヶ月前のコルシカ旅行の投稿で停滞していましたが、どうやってパリでの生活記録を締めくくればいいのか悩んでいました。

ところで、『移動祝祭日』の中で、アーネスト・ヘミングウェイは次のように書いています。

« Si vous avez eu la chance de vivre à Paris quand vous étiez jeunes, quels que soient les lieux visités par la suite, Paris ne vous quitte plus, car Paris est une fête mobile. »

« Paris est une fête », Ernest Hemingway

訳すと、「若い頃にパリに住んだ経験のある人は、その後どんな場所を訪れたとしても、パリはあなたについてまわる。パリは移動祝祭日だから。」

私がフランス高校留学から帰ってきた後に感じたのは、そのフランス高校留学が、フランスにいた事実としてはそこで終わっても、心の中には残り続けるということ。確かにそれは一つの特別な体験だったけれど、帰日後の日常の中で、ふと当時の記憶を思い出したり、フランス留学があったからこそ今の自分が形成されていたりする。

今回の交換留学では、色々なことに挑戦し、そしてこのnoteにその記録を残し、発信しました。この経験が、日本での何気ない日常にも繋がっていたらいいな、と思っています。だから、もし今後日本で生活していて、あ!これParisだ!みたいな発見があったら、またここに戻ってきますね笑


前置きはここまで。
2022年8月に日本を発ち5月に帰国。その間で、自分の中では衝撃的ながらも未だにここに記録できていなかったことが1つあります。

それは、今回のタイトルの通り。そう、スリランカでのトランジット。

東京からパリに行くとなると、直行便のAir France、イスタンブール乗り換えのTurkish Airlines、ドバイ乗り換えのEmiratesなどの航空会社が主流でしょうか?
でも最安値は、SriLankan Airlines、スリランカ航空。そしてなんとなくサバイバル感があったので、スリランカ乗り換えを選びました。

行き便の乗り換え時間は7時間、帰り便の乗り換え時間は14時間もありました。東京・パリ間で計24時間以上はかかって割と疲れるので、スリランカ乗り換えでパリに行けるのは若いうちだけですね。

スリランカ航空の機内食はカレー!
機内唯一の日本映画は
『花束みたいな恋をした』
飛行機を降りて暫く歩くと、仏像さんがお出迎え

空港はバンダラナイケ国際空港。最大都市コロンボから車で1時間くらいのところにある空港です。

ちなみに行きは、乗り換え時間も十分ではなく、コロナ水際対策のために、空港の外には出ませんでした。
空港内には、セイロンティーやアーユルヴェーダ製品、スパイスなどのショップや、なんとBurger Kingもありました!でも、7時間も暇つぶしできるような娯楽はありません。なので、本を読んだり、うとうとしたりしてました。

しかしそこで、空港内で流れていた音楽に、聴き馴染みのある曲が流れてきました。オルゴールだったので、最初は何の曲かなかなか思い出せず、暫く聴いていると、なんとそれは、
CHAGEandASKAのSAY YES。

まさかスリランカまで来て、チャゲアスとは…。あまりにもシュールすぎて、1人で椅子に座って大笑い(周りから変に見られた)。

タイトルに『私の留学はSAY YESで始まりSAY YESで終わる』と書きましたが、この通り、帰りの空港内でも、同じオルゴールが流れていました。でもそれ以外は知らない曲だったので(おそらく現地の曲?)、実はチャゲアスはスリランカで人気の日本人アーティストなのかも……笑

というわけで、行きのトランジットの思い出は、「チャゲアス」しかないのですが、帰りは空港から出て、初めてスリランカを生で見たので、かなり濃い時間でした。

まず、スリランカ航空では8時間以上トランジット時間がある場合、無料でトランジットホテルを用意してくれます。(利用者はなんだかんだでみんな成田行きの方だったみたいで、日本人の方が他に3人いらっしゃいました笑)
トランジットのためだけに入国する場合には、VISAはいりません。でもその代わりにETAという書類が必要です。その書類の発行はネットでも簡単にできますし、空港内でも5分程度で終わるので、全く問題なし。

そして、私のパスポートにスリランカの入国スタンプが押印されるのです!

入国後のお土産ショップで熟睡中の店員たち
(午前7:00)
20ドル=5900スリランカルピー

中国の一帯一路の罠にはまった、財政破綻中のスリランカは、インフレ状態でお金の価値が低いため、外国人観光客はすぐお金持ちになれます。

ちなみにトランジットホテルでは、空港から車で10分ほどの場所にあります。ホテルまで行ってくれる車を見つけるのにも、色々な人に声をかけられ一苦労…笑
ホテルでは1人1部屋ずつ用意されていて、シャワーもベッドも想像以上に快適でした。5月下旬でもスリランカの気温は35度近くですが、部屋はクーラーが効いていて涼しかったです。

朝ごはんのカレー

お食事も朝ごはんと昼ごはんが無料でついていました。しかもどっちもカレー笑
朝ごはんのチャパティ(ナンの薄いバージョン)が美味しかったです!

朝ごはんを食べた後は、コロンボ市内を観光する予定でした。この留学前からコロンボ観光を楽しみにしていたので、パリにいる間に場所やバスの時間など、全て調べていました。

ホテルの受付の方(彼らとの会話はすべて英語)に、「コロンボにバスで行ってくるね」と伝えたら、「スリランカのバスは予定通りに絶対来ないし、コロンボは遠いから1人で行くのは絶対に危険、帰りの飛行機乗れなくなっちゃうよ」と、かなり真剣な顔で言われたので、結局コロンボ行きは諦めざるをえませんでした。

それでもめげずに、「セイロンティーと果物が買いたいんだ!」と強請り続けていたら、「僕たちが信頼しているトゥクトゥクの運転手がいるから、その人にホテルの近くを案内させるよ」と言われて、ホテルから出ることができました!(パチパチ)

しかし、バスだと区間での値段が予め決められていますが、トゥクトゥクだとぼったくられる可能性があります。実際に、私もそうなりかけました。最初は90ドル請求されました。いやいやスリランカでその値段はぼったくりすぎでしょ〜と思って、尚且つそんなにお金持ってなかったので、最終的に結局35ドルくらいに値下げしてもらいました。

上記の通り、スリランカはインフレ状態でスリランカルピーに価値がないので、「アメリカドルでもオーストラリアドルでもユーロでも日本円でもいいんだよ〜」って言ってたのが、面白かった笑
だからスリランカルピーと米ドル20ドル紙幣で払いました。

そのトゥクトゥクのおじさんなりにも観光プランがあったみたいで、私の行きたい市場や紅茶屋以外にも、モンキーアイランド(なにそれ)とか海とか、別に行かなくてもいいところまで盛り込まれていたので、(流石に高すぎだけど)90ドルになっていたみたい。

ちなみに、お茶っぱと果物を買った後に、モンキーアイランドに連れていかれそうになったので、「もうホテルに戻ろう!」って10回くらい繰り返して、ちゃんとホテルに戻ってくれました。なので飛行機には間に合いました!

トゥクトゥクおじさんには、私と同じ22歳の娘さんがいたようで、「あなたは娘と同じ」と言って少し負けてくれました。彼はトゥクトゥク運転手歴20年以上らしく、それでも4人の子供を養っていると言うので、その話を聞くと、もうちょっとお金持っていればもう少し払ってやれたのになぁ、と最後には慈悲の心さえ芽生えてしまいました。

家族経営のセイロンティー屋のお茶量り売り
1kg?500g?って聞いてくる
手荷物の重量考えなきゃいけないので100gだけ笑
スリランカのココナッツはオレンジ色!
パラミツを剥いているかわいいおじさん
帰国して友達に虫やばくない?と言われてハッとする

パラミツ、またの名をジャックフルーツというこのフルーツは、日本ではあまり見かけない高級果物。外側はドリアンのようで、中には実がたくさん入っています。実の味はパイナップルに似ていました。左側に避けているのは種で、スリランカ南部ではカレーの具として使われるそうです。

濃厚な味のするレッドバナナ

現地でsimカードは買っていなかったし、道にある標識は全てシンハラ語で読めないので、どこに連れて行かれてるのかが分からず、しかもこのサバイバルに出かけた日本人は私1人だったので、少し怖い思いをしました。無事に帰って来れた今、振り返るとサバイバル感満載のとても楽しかったと思えます。
1時間半しか乗ってなかったのに、体感5時間くらいのハラハラドキドキの旅でした。

次回スリランカに来る時は、もう少し長く滞在したいな〜笑

スリランカ航空機内では充電器のところがゆるゆるで
手で押さえていないと充電されない


というわけで、最後に話をパリに戻して。昨年の10月からnoteの更新を始めましたが、パリ留学記を読んでくれた皆様、本当にありがとうございました。毎投稿欠かさず読んでくれていた友達も結構いたみたいで、読んだ感想をたくさんいただけたのはとても嬉しかったし、留学中の励みになりました。

また、このnoteを通じて私を知ってくれた方からもコメントをいただいて、ただの一般大学生の留学記が、多くの人の考えるキッカケになっていたことに喜びを感じました。

これまでよりは投稿頻度は低くなってしまうと思いますが、自分が見たこと考えたことを「書く」のは続けていきたいです。また将来的には、フランス語でも「文章が上手いね!」と言われるように頑張りたいです。

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