見出し画像

日報を読むのも仕事のうちだ

「あんなに美味しくローストビーフを作れるんだから他の料理もきっと作れるよ!まずはご飯を炊いてみよう」と奥さんに言われ毎日ご飯を炊いています。だ、騙されてる…!?

こんにちは、コッシーです。


さて、介護事業を運営するに当たり『記録』と言うのはとてもとても大事なのは言うまでもないと思います。事業形態や会社の方針等により、記録方法は様々だと思いますが、記録を全く取っていない事業所はおそらくないと思われます。

人間の記憶ほどあいまいなモノはないと思っておりまして、どうしても感情が入ってしまい主観的に解釈してしまいます。しかし記録ならばその事実を記載するのみで、客観的に見る事ができます。

以前にこの記事で書きましたが、記録することでより正確に家族に情報を伝えることができたり、また記録があることで自分たちの身を守れる場合があることからもその重要性がうかがい知れます。

また記録は残すことだけではなく、それを『読む』ということもとても大事です。


うちの入居施設では日々の出来事を事細かに日報に記録をしています。たとえば、誰が何時外出したかやどなたが何時に来館されたなどの記録から状態が特変した内容やこちらに相談された事など本当にありとあらゆる事柄を記録しています。

入居施設は24時間365日稼働しています。たとえスタッフが休んだとしても施設は動いている以上は全く何もないということはないのです。

そのためスタッフには日報を確認するように伝えていますし、特に自分が休んだ日の日報は必ず確認するように割と厳しく言っています。

しかしうちの施設には日報を全然読まないスタッフがおります。

一応毎朝申し送りをしていますので、全然日報を読まなくても重要事項は伝達が出来ているので大きな問題にはなりません。ただ日常に全て起こったことを申し送るわけではないので、些細な事柄などはあえて伝えたりはしませんので、日報を読んでいないと知らない部分や分からない事も稀に出てくるのです。


日報を全く読まないスタッフをAさんとします。

Aさんは申し送りを聞くだけで本当に日報を読みません。通常なら朝礼前に日報を読むスタッフがほとんどですが、Aさんは朝礼前にお花や植物に水をあげます。優しいですね。

朝礼前に読めなかったスタッフは仕事の合間や休憩時間などに日報を読んだりしますが、Aさんは仕事の合間には事務所の掃除、休憩時間は手作りクッキーなどをスタッフに配ります。ホントに優しいですな!

しかしいくらAさんが優しいと言っても日報を読まなくても良いわけではありません。Aさんと顔を合わせる度に「日報読んだ?」と口うるさく言ってるわけですが、Aさんは「はい!分かりましたー!」と威勢のいい返事をしますが、一向に読む気配がありません。

おそらくAさんはこれまで大きな問題が起きていないため記録の重要性に関しておそらく認識が甘いのだと思います。問題が起きていない今だからこそAさんに記録の大切さを分かってもらう必要があります。

ここでAさんに上から厳しく命令をして読んでもらったとしても、それは嫌々読むことになりAさんの頭に内容が入ってこないため意味がありません。まさに二流のやることです。

Aさんに嫌々ではなく自ら進んで日報を読んでもらえるようにするのが一流というもんです。ではどうしたらいいのでしょう。

Aさんにとって日報を『読む』ということ自体が目的になっており、何の為に読むのかがイマイチよく分かりません。そこで日報を読むことで別の目的を持たせてみたらどうかと考えました。

Aさんには日報の中で全員で共有した方が良いという事柄に関してマーカーを引くという役割を与えました。マーカーを引くためには日報を読み込まなくてはいけません。さらにマーカーを引く事で重要な箇所が浮き彫りになり他のスタッフが効率よく日報を読める可能性があります。

最初Aさんは乗り気ではなく明らかにやらされていました。しかしそこは一流の僕です。予め一部のスタッフにAさんがマーカーを引いた日報を読んだらAさんを褒めてもらうよう頼んでいました。

やはり人は褒められると嬉しいもんです。やらされていたAさんは次第に意欲的になっていき、前のめりでマーカーするようになっていきました。

作戦は成功しました。もうAさんに日報を読むように口うるさく言う事はないでしょう。


ただ、Aさんが張り切り過ぎてあらゆるところにマーカーを引いてしまうため逆に読みにくいという苦情が出てきてしまいました。

うん、どうやら一流ではなかったみたいです。

さて、今度はマーカーの引き方を教えないといけないようです。

忙しくなりそうです。


現場からは以上です。それではまた。

コッシー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?