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ギリギリセーフ?

怒涛の7月が終わりを告げ今日から8月になります。仕事の漏れがないか確認しようと思いましたが、怖いのでやめておきました。とりあえず仕事関係者に謝る準備をしておこうと思います。#漏れがある前提

こんにちは、コッシーです。

今日は日曜日なのでくだらない話をします。ちょっと汚い話になるかもしれませんが、介護現場ではそういう事もあるんだなぁと教養を深めていただければ幸いです。


さて、皆さんは弄便(ろうべん)という言葉をご存知でしょうか。

医療や介護に関係する方はご存知だと思いますが、読んで字のごとく『便を弄ぶ』行為のことを言います。

認知症の方に稀に見られる行為で、便に対する認識が薄れてしまったり、おむつ内に失禁したことによる不快感、羞恥心など、様々な理由によって起こるようです。

うちの入居者にも弄便をされる方がいます。その方も認知症を患っており、早朝訪問すると手に便がついていたり、便がベッド上に転がっていたりすることがあります。

弄便行為を発見したら、ご本人の汚れた部分の綺麗にしたりベッドや床などを清掃したりして速やかに処理します。汚れ具合によっては風呂場へ直行したり、布団やシーツなどを全て洗濯することもあります。

僕らはそれがお仕事ですので腹を立てたりはしませんが、連続でその行為をされたりすると「洗ったばっかなのに!」と思うこともありますので、きっとご家族などはご本人にきつく当たる場合もあると思います。

そのお気持ちは痛いほど分かりますが、弄便行為をしてしまう方に怒ったり叱ったりしても、ほとんどのケースが意味がないと思います。

これは弄便行為だけではなく認知症の方への対応全般に言えることですが、ご本人は悪気なくその行為を行っている場合が多く、そういう方を怒ったとしても何に対して怒られているのか分からず不穏になってしまう可能性があります。

そのため弄便行為には、ご本人に止めるよう促すよりも事前に何らかの対策するのが良いと言われています。

うちの施設では、ベッドサイドの手すりに予めラバーをつけておき、仮に汚れたとしてもそれを交換すれば良いだけにしておいたり、床にも洗濯しやすい薄手のカーペットを引いたりするなどの対策をしております。

弄便行為を防ぐためにオムツ内に手が入れられないような衣類を着せたり、手にミトンをつけたりするなどの対策も考えられますが身体拘束になってしまう可能性があるため、うちではそういった対策はしていません。

前述のように『弄便行為』があるという前提で居室やベッドサイドなどに準備を施すことで、行為を発見してからの処理がスムーズに行うことができます。

また気持ちの面でも行為があるという前提で訪室しているので、仮にあったとしても落ち着いて対応できますし、行為が無かったとしたら「おお!ラッキー!」という気持ちになります。#ウンが無くてラッキーとはこれいかに

このように介護現場において『弄便行為』というのは、日常的とは言いませんが、対処するべき一つの案件として捉えておりますので、特に慌てたりすることなく対処をしています。ええ、こちとら介護のプロですからね。ウンコの一つや二つくらいで動揺していたら仕事になりませんから。


先日の話です。

早朝、『弄便行為』をする入居者のところへ訪問したスタッフが「大変です!!」と慌てた様子で戻ってきました。

「部屋が大変な事になっています!すぐに一緒に来てください!!」

とかなり動揺しています。

プロが何を驚いているんだと、ウンコくらいで慌てんじゃないよと、急かすスタッフをよそにゆっくりと落ち着いた足取りで現場へ向かいました。この辺りはもうウンコのベテランですからね。ベテウンです。

「今日はいつもよりも大量に出てしまったのかな、昨日夕食たくさん食べてたしな仕方ないね、よし掃除するか…」なんて考えていました。

入居者の居室に着き、コンコンとノックをして「失礼しますね」と扉を開けた瞬間、「うわああああああああ!!!」と素で大きい声を出してしました。


そこは、ウンコの一つや二つなんてレベルではなく、床一面に広がる便、ベッドサイドどころからベッド上も便まみれでした!そして入居者にも便が大量に付着していました!!

おそらく床やベッド上に投げた便を足や体で踏んだのでしょう。その足や体で部屋中を歩いたりしたもんだから、居室全体に便が広がっていました。

どこを見ても便、ベン、BEN…まさにイッツ・ア・ベンワールドです。

便が広がる世界の中、ベッド上で座りこちらを見て笑う入居者の姿には恐怖すら覚えました。

介護業界に携わって早14年が経とうとしておりますが、決して短くない経験の中でここまでの弄便を見たのは初めてで、言葉を失ってしまいました。#プロじゃなかったのか


おそらくここまでのベン・ワールドは後にも先にも今後経験できないと直感しました。

そして生粋のnoteバカの僕は、その異質な光景を「これはnoteの記事になるかもしれない」と思い、写真に納めようとポッケからスマホを取り出しました。

シャッターを押そうとした瞬間にもう一人の僕が心の中で叫びました。

「何考えてるんだ!やめろ!!」

その心の声にハッと我に返り、シャッターを押す指を止めました。

あ、あぶない…危うくとんでもないモノをnote界にぶち込むところでした…#もう一人の僕本当にナイス


寸前で思いとどまったのでギリギリセーフでしたが、何でもかんでも写真を撮ろうとするその姿勢は余裕でアウトですね。皆さんも気を付けてくださいね。間違ってもウンコは撮らないように。#お前だけだぞ


それでは良い日曜日を。

コッシー




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