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負けられない

これまで”虎ッシー”と入力する時には一回”虎”と打ってから続けて”ッシー”と打っていたのですが、この度ついに”虎ッシー”を辞書登録いたしました。

こんにちは、いよいよ元に戻れなくなってきたコッシーです。
#がおー


さて、先日食堂で入居者さんたちと談笑していたんですが、ある女性の入居者さんが背中などに痒みがあったため昨日全然寝れなかったというお話をされました。
それを聞いていたお調子者の男性入居者さんが「言ってよ、俺が掻いてあげたのに。女性なら特別に掻いてあげるよ」と調子の良い事を言っていました。
#ドセクハラやろ

またこの人はくだらない事言って…なんて思っていたら、その発言が思いのほか皆さんにウケたようで、何なら大爆笑している人もいました。
入居者の笑い声が周囲にも届き、注目を集めたその男性入居者は満更でもない顔をしていました。

それを見た僕はこれは負けてられんな、と強く思いました。

noteの皆さんから僕はどう思われているかは分かりませんが、施設内での僕の存在は結構明るい人だと思われており、特に入居者さんたちを笑わせたら僕の右に出るスタッフはいないと思います。「介護界のチャップリン」とは何を隠そうこの僕です。
#介護界のチャップリンとは

だから今回のように僕以外の人間が入居者から爆笑を取るのは、プライドが許せないというか、芸人として我慢ならんのですわ!
#芸人
#何のプライドやねん

対抗心にメラメラと火が付いた僕はウェットに富んだ小粋なギャグでみんなを笑わせたいと必死で考えました。脳みそをフル回転して考え抜いた結果、さすがは介護界のチャップリンです。めちゃくちゃ面白い一言を思いついてしまったのです。

箸が転んでもおかしい年頃」という諺があるのはご存知でしょうか。
何でもないことでもおかしがって笑ってしまう年頃という意味で主に女性の10代後半を指す言葉です。
この諺を大笑いしている女性の入居者さんたちに言い放てば、さらに笑いを増幅させること間違いないと思いました。
くっだらないことでも思わず笑っちゃうという意味にもとれるし、それとなく皆さんがお若いと示唆しています。
こんなダブルミーニングを思いつくのはやはり僕が介護界のチャップリンだからでしょう。良かったです、介護界のチャップリンで。
#介護界のチャップリンとは


爆笑が少し収まったころを見計らって、僕は自信満々に入居者たちに言ってやりました!

「そんなに笑っちゃう皆さんは…箸が転んでもおかしい年頃ですね!!」

ほんの数秒前まで渦を巻いていた笑い声が、ウソみたいに鳴り止み静寂が辺りを包みました。真顔で僕を見つめてくる入居者たちの視線が痛い、痛すぎる。
#ウソみたいだろ爆笑してたんだぜそれで

「……な、なーんつってね!はは、ははは…」

静寂に耐えられず無理やり笑った僕に、優しい入居者たちは作り笑いを見せてくれました。その気遣いがもっと辛い。
あんなに大きな笑い声が響いていた食堂には、僕の乾いた笑い声だけがこだましたのでした。
#なんでやねん


シミュレーションではバッチリだったのですが、そこはやっぱりジェネレーションギャップと言いますか、僕の高度なギャグは入居者さんたちには理解できなかったようです。
皆さんならきっと大爆笑でしたよね?

ただ、こうやって記事にしてみて分かったんですが、全然面白くなかったですね。むしろ、こんなつまらないことをよく自信満々に言えたなと恥ずかしくなってきました。

どうやら介護界のチャップリンを引退する時がきたようです。
これからは介護界のポムポムプリンとして面白さよりも可愛さを売りにしていきたいと思います。
#もっとないわ


それでは。
コッシー

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