【創作大賞感想】僕もなりたい
僕の息子には知的障がいがあります。障がい者として判定されたのが保育園に入園する前の2歳の時でした。市から送られてきた障がい者手帳には最も重い【A判定】と記されており、届いたその日は僕も奥さんもとても大きなショック受けました。この先息子はどうなるんだろう。息子はちゃんと生きていけるのだろうか。まるでお通夜のような雰囲気の中夕食を食べたことを覚えています。
その時、奥さんから「ちゃんと産んであげられなくてごめん」と言われたこともはっきりと覚えています。
だけど、奥さんが下を向いて僕に謝ったのはこの日だけでした。
僕は息子の未来を思ってぐずぐずと引きずってなかなか前向きになれませんでした。でも奥さんは違いました。落ち込んだのは初日だけでその次の日からは息子が受けられる支援を調べたり保育園へサポートを依頼したりと息子が少しでも生活しやすいように動いていました。僕はそんな奥さんの姿を見て息子の障がいを受け入れることができたように思えます。奧さんがいてくれて本当に良かったと何度も思いました。
琲音さんが書かれたこちらの記事を拝読しました。
読んでいて涙が溢れてきました。
もちろん琲音さんのご家族とうちでは状況は全く違います。簡単に「分かります」なんて口が裂けても言えないと思います。記事では書ききれないほどの苦労や苦悩もおありだったと思います。
それでも琲音さんの感じた失意や悲しみに強い共感を覚えました。そしてどんな時でも強くて優しく琲音さんやゆうさんを包む旦那さんの存在がとても頼もしく感じました。
琲音さんがつい弱音を吐いてしまった日も、ゆうさんを想い涙を流された日も旦那さんはじっと話を聞いて、
「そうだな、でも、ゆうは可愛いからいいやん!」
と言ってくれたそうです。それが琲音さんにとってどんなに心強かったことでしょう。そんな優しくて強い旦那さんに琲音さんはなりたいと言われます。旦那さんにとって琲音さんにそう思ってもらえることはきっとこの上ないほど幸せだと思います。
僕もできることなら旦那さんのように家族を支えられる人になりたい。そしてそんな旦那さんを信頼して支える琲音さんにもなりたい。
こんな風に言うと怒られるかもしれませんが、ゆうさんが琲音さんご夫婦のもとに産まれてこられて本当に良かったと僕は思っています。
きっとゆうさんが琲音さんたちを選んだんじゃないかなとすら思っています。
僕の息子もそうだったら良いな、僕たち夫婦を選んでくれてたら良いな、そんな風に思っています。
琲音さんの記事を読むといつも息子に会いたくなります。大切な息子の存在を改めて気付かせてくれる琲音さん、そして琲音さんのご家族に感謝しています。
素敵な記事を本当にありがとうございました。
コッシー
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