歯医者の異常な愛情 エピローグ(カルマティックあげるよ ♯31)
慣れ親しんだ地元を離れ、新しい土地に引っ越して新生活を送り始めた私。
無知な田舎者の分際で、未知の仕事と土地に慣れるのは色々と大変だった。
それでも人間やることをやっていれば馴染んでくるもので、新たな人間関係もでき、移転から1年も経つ頃にはそれなりに働いてそれなりに遊んで、それなりに楽しい毎日を謳歌できる身分にはなっていた。
その次の年始、あの歯医者から年賀状は届かなかった。
一方で私からも送らなかった。
もうとっくに、離れた土地で別々の生活を送る他人同士の関係となってい