知ってる？ママン No.６５"短くも濃い時を"

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三女ちゃんが生まれて２か月後・・・どうやら異動の話が出ているらしい・・・。近いところならいいのだが・・・。

異動が決まり転勤先が告げられた。今度は東に２県移動したところ・・・。みきさんは産後と言う事と住んで２年半での短い異動にようやく子どもも私も周りの人と打ち解けて色々と楽しいことが始まりだしたのになぁ・・・。と言う感じらしい。

この時の僕は・・・例の合宿ですっかり洗脳レベルで会社に忠誠を誓っているレベルだったんだろうなぁ・・・。みきさんの前では「今回も会社の都合で産後すぐの異動でごめん」と言いつつ、心の中では「なんで出世コースなのに喜んでくれないんだ。会社ではこんなに認められているからの異動なんだぞ。全国でもトップで貢献しているんだから」という思いがあった。

翌週、家族で新しいおうちを探しに出かけた。今度は温かい街。食べ物もおいしいところ。曇りがちだった長男君もようやく明るい顔に。

今度のおうちは大きな和風の平屋のおうち。部屋数も4LDKから5LDKへ。お庭も大きい。みんな喜んでくれた。家賃も会社が2/3負担してくれることになった。

引越しは2週間後。三男君の幼稚園の運動会を終えてからになった。

僕はしばらくの間、ホテル住まいに。3日に一回帰宅。

そして引っ越し前日にお別れ会に招待された。友人のお店。みきさんはここでその方と一緒にコミュニティスペースを開いていくことを楽しみにしていた。なんだかすまない気持ちになってきた。

そのお店に次から次に友達が集まりお店はパンパンになった(;^ω^)みんなが持ち寄った食べ物。用意してくれた食事。ちょうど長女ちゃんと次男君の誕生日が近かったので大きなケーキも登場。

僕はここの土地での出会いを思い返していた。どれもが優しくて温かいものだった。みきさんたちが作り上げてきた優しい関係性を見せてもらった気がする。

心もお腹もいっぱいになり帰宅。

翌日、すべての荷物を引っ越し屋さんとみきさんでパッキング。積み込みが開始された。すべての荷物が積み終わり車で出発。走り出してすぐのところで自転車で走ってくる子どもたち。

長男君、次男君の友達たちだった。

「また、あそぼうな～」みんなが手を振っている。

長男君は半べそ・・・次男君は「あそぼ～ね～」と手を振った。

「ようやく仲良くなれたところだったんだよね・・・」長男君が呟いた。

みきさんから聞いていたけど、長男君はなかなかコミュニケーションがうまく取れずお金を巻き上げられたり・・・などもあったらしい。けれど、みきさんが少し介入しつつも先生と友達と話し合い解決し、そこから仲良しになったらしい・・・。

いささか歯がゆく・・・甘い対応なんじゃないか？と思ったこともあったけど本人が「あの子たちのしたことはいけないことだけど、あの子たち自身を嫌いになることはできない。どうしたら仲良くなれるのか？」と親子で考えて決めたことだから変に口出しできず。

この頃、発達に関してアドラー心理学や交流分析を学んでいたみきさんはその先生にもアドバイスをもらっていたんだろうな。

今度、引っ越す先はその先生が住んでいる町。みきさんとしてはホッとしている部分みたい。

さあ、また新しい暮らしが始まる。今度はどんな世界になるんだろうな。

次につづく・・・

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