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「履歴書・ESがどんなテーマであろうと、自分が一番話したいエピソードにすり替えていくためのテクニック」

私は以下の質問、すべてに同じ話を使っていた。

・自己PRをしてください

・自己紹介をしてください

・あなたの特徴を教えてください

・周りからどんな人だと言われますか?

・学生時代にがんばったことを教えてください。

・好きな色を教えてください。

・好きな言葉を教えてください。

その他多くの質問…


話をわかりやすくするため、どんな自己PRをしていたかを記載しよう。

「私はフォークデュオの"ゆず"に憧れて、大宮駅で路上ライブをしていた。マイクを通さない生の声を届けて、私たちに関心がない人が立ち止まり、歌を聞いてくれることはとても嬉しいものであった。人によっては100人以上を集める路上ライブだが、簡単にはうまくいかず、私は2つの工夫をした。

一つ目に、手刷りのCDを目の前に山積みにしたことである。(当時はまだCD全盛期、ipodもないときである。)
これによって道行く人に『あれ?CD出してる有名人なのかな?』という錯覚感を演出できた。
二つ目に、『CD1枚1コイン!(1-500円) 』という大きな看板を作り、CDの横に置いた。
これにより立ち止まった人との会話が生まれる。『1枚1円でもいいの?』。『はい1円でも結構です。』
1円なら買ってもいいかもと考えた人はどうなるか、もう一曲聞いてくれるのだ。
そうやって1人目が立ち止まると、2人目以降は立ち止まるハードルがぐっと下がる。
1人目を止めるのが最も難しく、2人目以降は多少難易度が下がる。
そして10人を超えると、周囲から『多くの客』と認識されるようになり、逆に簡単に100人LIVEは完成した。
もちろん、こんな理想的な流れになることは少なかったが、非常に楽しく勉強になる経験となった。」

このエピソードを聞いて、「ネタがいい」と考える人もいるとは思うが、
私はたとえアルバイトの話でも面接官に同じような雰囲気を演出できていたはずである。
必要なのものは
・何かを目指してがんばった
・しかし壁にぶつかった
・その壁を乗り越えるために「自分で考えて、自分で実行した工夫」(結果が出たかどうかは重要ではない)
・(できたら)実行した工夫によって解決できる問題をできるだけロジカルに語る
というストーリーである。

時を戻そう(ペコパ風)。
最初に話した「自分の話したいエピソードにすり替えるテクニック」だが、最初だけ質問に答えて、話の構成を変えればいい。
(例1)
面接官「自己PRをしてください」
学生「はい、私は路上ライブを・・・」
(例2)
面接官「周りからどんな人だと言われますか?」
学生「はい、お恥ずかしい話ですが、目立ちたがり屋だと言われます。というのは路上ライブをやってまして・・・」
(例3)
面接官「好きな色を教えてください。」
学生「白です。というのは学生の頃路上ライブをやっていて、いつも大宮駅の白い照明を見上げながら歌っていました。だから白が好きです。」
面接官「路上ライブというのはどんな・・・」

面接官は基本的には最初の質問以外は会話の流れで質問をする。
つまり、最初の話題で苦手な話を放り込んでしまったら、貴重な時間を苦手なつまらない話で使うことになってしまう。
よく「自己PR」と「学生時代にがんばったこと」を分けて考える学生がいるが、これは相当お勧めしない。
自己PRが明らかに具体的な話の乏しいつまらないものになるからだ。
面接官は一日30人くらいと面接することもある。大変申し訳ないが、学生の話は聞き飽きているのだ。
変に「グローバル・コミュニケーション・社会貢献」などと語られても、正直全く頭に入ってこない。
求められているのは考えなくても頭に入って想像できる具体的な話だ。
ただし、具体的なエピソードを想定質問ごとに持っていてもしょうがないし、ネタは尽きる。
せいぜい多くて3つしか用意できないし、四位以下のエピソードなんてつまらないに決まっている。
短時間の貴重な面接では絶対に使ってはならないのだ。

だからこそ「履歴書・ESがどんなテーマであろうと、自分が一番話したいエピソードにすり替えていくテクニック」が重要となる。得意な話をすることが重要なのだ。
上記の通り、たいしたテクニックではない。
最初だけ素直に質問に答えて、理由を自分の自己PRにしてしまうだけだ。

自分の就活経験はだいぶ前の話だが、ここまで書くと面接官をやっていた最近のことについても共有した方が面白い気がしてきた。
明日は「自分の話で、自分の首を絞めてしまう面接学生」というテーマで投稿したい。


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