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コセン・ニンジャ
2019年10月14日 10:52
一人娘というのは、なぜあんなに可愛らしいのか。 あの子と最後に会った時の事を思い出す。金色の瞳は、これから体験するすべての事への期待にキラキラと輝いていた。それだけに、今回の事を言い出すのが怖かったことを覚えている。「もう、会えなくなるの」 あの子の笑顔が曇る。それだけで、この身を裂かれるような痛みが走る。「なんで?」「色々あるの。事情が……」「どうして?ずっと一緒って言ってたじゃない
2019年10月13日 18:46
シロナガスクジラの背中に寝転んで、空を見上げていた。 クジラの背中と同じ、どろりとした紺色の空をキャンパスに、キラキラした星が散りばめられている。じっと見つめていると、流星群のパレードが始まった。空は細い線状の光に埋め尽くされる。 雷鳴。雲一つない空に稲妻が走り、パレードに参加する。雷鳴はとても近くで響いて身体を揺さぶるのに、恐怖はまったくない。ジャズドラムのような心地よさ。波はざぱんざぱんと