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35 冬

雪は積もる様子もなく、風にさらされ砂のように道路を走る。
大人になっても雪が降るのはうれしいねと言う人もいるが、あまりわからない。ものごとを楽しむ気持ちが減ってしまったのだろうか。悲しい。
前職であれば大雪で会社休みという制度もあったので(実際には7年勤めて一回もなかったが)、そういう点で雪に期待することもあったが、今は完全在宅勤務なのでその恩恵はない。
毎日のお店通いと、一緒に住んでいる愛犬ずの散歩が少し辛くなるだけだ。悲しい。

今月は2回読書会で使っていただいた。嬉しい。
せっかく物理的な場所を設けたのだから、人に来てもらえることで満たされるなにかがある。
人と好きな本、おすすめの本について語り語られ話し合うのは楽しい。ここが平和だ。クレムリンの人、モサドの人たち、聞こえますか。
宿題。ちゃんとしたローテーブルが必要だ。背の高いテーブルは圧迫感と距離感を生じさせてしまう。反省。

エアコンと温かい便座がついた一回り広いトイレがほしい。
予算はないので実現の見込みはない。
壊れたエアコンを前の利用者の方が「サービス」として置いていってくれたのでこれを修理すればよいらしいが、昭和に設置されたものらしくかなりベテランの風貌。
仮に電気系統が整備され彼(彼女かもしれない)が深呼吸できるようになったとしても、彼(彼女かもしれない)が吐き出す空気の清潔さを信用できない。申し訳ない。

朝、晩だけにもかかわらず足を運んでくれる人がいる。
風が強い、雪がちらつく日にも来てくれる人がいる。
ありがたや。
なんとか良い店にしたい。それがなんなのかはわからないが、少しずつ本を増やして、少しずつ環境を整備していくしかやりようはない。
できることからコツコツと。西川きよし。

年末ジャンボは外れた。
3,000円分買って、3,300円当たった。あ、これは当たったのか。
還元率10%なら良い勝負だな。100万円分買えばよかった。
一等が当たったら一生店に座って、ちくま日本文学を1巻から手に取りひねもすのたりのたりかなだったのにな。
来年こそ結果を出したい。

…………ブウウ――――――ンンン――――――ンンンン………………。

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