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~異文化理解の壁〜(東京都女性起業家育成プログラムでの気付き❶)

こんにちは、越です。

2021年度に講師を務めた東京都主催の女性起業家育成プログラムAPT Women。今回は、プログラム内での講義で「グローバルスケールアップのための異文化理解力」というテーマを取り上げた際の気付きを共有できればと思います。

※第7期 APT Women のキックオフイベントが9月9日(金)に開催されます。一般観覧、オンライン視聴も可能ですので、ご関心がある方はこちらからどうぞ

講義のテーマである「グローバルスケールアップのための異文化理解力」。
当初は「任せなさい!」と思ったのですが、タイをベースに働いて10年以上、日々異文化理解とコミュニケーションを実施してきたものの、何を主眼に置こうかと悩みました。

初めてタイに来て衝撃を受けたこと、学んだことが響くのか...
はたまた、10年やってきたからこそ見えた肝に焦点を当てるべきか...

そこで、そもそも「グローバルスケールアップ」とは何なのか、から考えてみました。最初は「グローバルで売上・事業規模を日本だけの時より数倍大きくスケールすること」と思ったのですが...

考えていくうちに、色々な形があることに気が付きました。

・海外拠点を作り、物理的に事業を広げること
・拠点はなくとも、海外に販路を広げること
・海外拠点はありつつ、売上は日本だけでも、開発などを海外で行うこと
・海外のパートナーとお互いに事業を広げる支援をし合うこと
・外国人もいる多国籍チームで運営すること
・英語/多言語で多様なメンバーと運営すること

つまりは”日本”に捉われずに「可能性を広げること」がグローバルスケールアップだと思い至りました。そう考えると、自分もやってきたし、沢山の仲間が挑戦するのを間近で見て支えてきたし、気付きや視点を提供できそうだな、と。

次に、それを行うためにマインドセットをどうするべきか考えたとき、フランスのビジネススクールINSEAD教授エリン・メイヤーさんが著書『異文化理解力』 で提唱されたカルチャーマップについて紹介しつつ、

最終的には「国」=「その人」ではないこと、つまり「一人ひとりを理解する」重要性を伝えたく、以下のような僕が実践してきたことを土台に議論してみることにしました。

・「カッとなる」怒りを抑える
・相手の背景を知らないという前提で、知る努力と時間を惜しまない
・”どんなことでも”まずリスペクトし合うことからはじめる

迎えた当日、実際に講義を終えてみると、意外と海外メンバーのいる方も多く、色々なTipsを共有いただきました。

・すべて明文化する(特に、5W1H+目的、ゴール、スケジュール)
・大事なことはテキストではなく、会話・対話する
・相手が話し終わるのを待つ(トーキングピロー)
・年に1度7分Speachを書いて、好きな物、最近考えていることをさらけ出しながら主張
・食事する機会を設ける
・PSA診断など相互理解の取り入れをする
・リスペクトとコミットメント(「批判だけ」は無し)
・オードリーヘップバーンの名言を連呼する「Impossibleは、I'm possible」
・信じるけど、期待しない

外国籍の方だけでなく、日本人同士でも、相互理解のためにみなさん色々工夫されている知恵を持たれていて、僕もとても勉強になりました。異文化環境で日々ビジネスに取り組まれているみなさまへ、参考になれば幸いです。


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