118C63,118C64,118C65
118C63
正解:d
解説
検査後確率は、ベイズの定理を用いて計算することができる。
ベイズの定理では、検査前確率、感度、特異度から、検査後確率を計算する。
検査後確率 = (感度 × 検査前確率) ÷ {(感度 × 検査前確率) + (1 - 特異度) × (1 - 検査前確率)}
本問題では、検査前確率 20%、感度 80%、特異度 90%が与えられている。
これらの値を上記の式に代入すると、検査後確率は約 66.7%となる。
選択肢の中で、この値に最も近いのは d の 67%である。
考察
検査前確率は、検査を行う前の時点で、ある疾患に罹患している確率を示す。
検査前確率は、患者の症状や背景因子などから総合的に判断される。
感度は、ある疾患に罹患している患者が検査で陽性となる確率を示す。
特異度は、ある疾患に罹患していない患者が検査で陰性となる確率を示す。
検査後確率は、検査結果が得られた後の時点で、ある疾患に罹患している確率を示す。
検査後確率は、検査前確率、感度、特異度から計算することができる。
検査後確率が高いほど、その疾患に罹患している可能性が高いことを示す。
検査後確率は、検査結果の解釈や次の検査・治療方針の決定に重要な情報となる。
118C64
正解:c
解説
下部消化管内視鏡検査を行う際は、腸管内を十分に洗浄し、観察の妨げとなる便汚染を除去する必要がある。
このため、検査前に腸管洗浄液を内服し、大腸の前処置を行う。
腸管洗浄液には、ポリエチレングリコール電解質溶液やクエン酸マグネシウム溶液などがある。
腸管洗浄液を内服することで、大腸内の便が排出され、内視鏡観察が容易となる。
下半身の除毛や肛門周囲の消毒は、下部消化管内視鏡検査の前処置として一般的ではない。
バリウムやホルマリンの内服や注腸は、下部消化管内視鏡検査の前処置としては適切ではない。
考察
下部消化管内視鏡検査は、大腸の観察に有用な検査法である。
下部消化管内視鏡検査では、大腸癌やポリープ、炎症性腸疾患などの診断が可能である。
適切な前処置を行うことで、大腸の観察が容易となり、病変の見落としを防ぐことができる。
前処置が不十分な場合、便汚染により病変の観察が困難となり、再検査が必要となることがある。
前処置の方法は、患者の状態や使用する腸管洗浄液の種類などにより異なる。
患者に前処置の重要性を説明し、適切な方法で実施してもらうことが重要である。
また、前処置によっては、電解質異常や脱水などの副作用が生じる可能性がある。
患者の状態に応じて、適切な腸管洗浄液の選択と副作用の予防・対処が必要である。
118C65
正解:d
解説
大腸癌の治療は、病期に応じて手術療法、化学療法、放射線療法などを組み合わせて行う。
本症例では、腹部造影 CT で遠隔転移を認めておらず、比較的早期の大腸癌と考えられる。
このような局所進行大腸癌では、手術療法が第一選択となる。
S状結腸癌では、S状結腸切除術が推奨される。
S状結腸切除術では、S状結腸を切除するとともに、リンパ節郭清を行う。
リンパ節郭清は、リンパ節転移の有無を評価し、転移があれば切除することで、再発リスクを低下させる。
直ちに化学療法を開始することは一般的ではない。
血管内治療は、大腸癌の標準治療ではない。
考察
大腸癌の治療方針は、病期、腫瘍の局在、患者の全身状態などを総合的に判断して決定する。
局所進行大腸癌では、手術療法が第一選択となる。
手術療法では、腫瘍の局在に応じて、結腸切除術や直腸切除術などを行う。
リンパ節郭清は、再発リスクを低下させるために重要である。
手術後の病理診断で、リンパ節転移や脈管侵襲などの所見があれば、補助化学療法を考慮する。
遠隔転移を有する進行大腸癌では、化学療法が第一選択となる。
大腸癌の治療では、手術療法、化学療法、放射線療法などを適切に組み合わせることが重要である。
患者の全身状態や希望を考慮しつつ、最適な治療方針を選択することが求められる。
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