118A1
正解:b
解説
腹部大動脈瘤は動脈硬化を基盤として発生し、長年にわたり無症状のまま徐々に瘤が拡大していくことが多い。早期発見のためには、腹部触診や腹部超音波検査などによるスクリーニングが重要である。一方、他の選択肢の疾患は何らかの症状を呈することが多く、無症状で発見されることは稀である。
a. 大動脈解離
突然の激しい胸背部痛を主訴とすることが多い。無症状で発見されることは稀である。いわゆる「突然バットで殴られたような痛み」というやつである。
b. 腹部大動脈瘤
無症状のことが多く、健診などで偶然発見されることが多い。ひとたび破裂してしまうと、救命困難なことも少なくない。
c. 感染性心内膜炎
発熱、倦怠感、体重減少などの全身症状や、心雑音の出現、塞栓症状などを呈することが多い。むしろ、原因不明の長引く発熱を契機に見つかることがほとんどである。
d. 冠攣縮性狭心症
安静時や夜間の胸痛を特徴とし、無症状であることは少ない。
e. たこつぼ心筋症
急性心筋梗塞に似た胸痛や呼吸困難を呈することが多い。
117A23を参照されたい。まさに「胸部不快感を主訴に」救急車で搬入さえた症例が出題された。
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