118C2
正解:e
解説
終末期がん患者の抑うつ状態への対応に関して問われる問題である。適切な言葉のかけ方や態度を問うものであり、正しい対応を選択肢から選ぶ必要があります。
a. 不安について医師からは尋ねない。 誤。終末期がん患者の不安や心配は、適切なサポートを提供するために理解する必要がある。医師が不安について尋ねないことは、患者の心の苦しみを見過ごし、そのフォローアップを怠ることにつながる。
b. 誰でも辛いのだから耐えるよう伝える。 誤。このような言葉は、患者の感情を否定し、孤立感を強める可能性がある。感情や苦しみは個人差が大きく、共感的なアプローチが必要である。
c. 希死念慮の話題を始めた時には制止する。 誤。希死念慮の話題を抑え込むことは、患者が真の感情を打ち明けられなくなり、信頼関係の構築を妨げる。むしろ、話を聞くことで患者が抱える感情や苦痛を理解し、適切なサポートを検討する機会とすべきである。
d. 楽しかった過去の話については聞き流す。 誤。患者が楽しかった過去の話をすることは、ポジティブな感情を思い出させ、現在の苦痛を和らげることができる。そのため、聞き流すのではなく、そのような話題に耳を傾け、共感を示すことが重要である。
e. 気持ちの辛さについて優先順位をつけて対応する。 正。終末期がん患者は多くの心的苦痛を抱えている。これらの中で最も患者を悩ませている問題に優先して対応することは、患者の心の負担を軽減し、残された時間の質を高める上で非常に重要である。
このような理由から、eの選択肢が終末期がん患者の抑うつ状態への対応で最も適切である。各選択肢に対する詳細な考察を通じて、この問題の解答を導いた。
考察
「終末期がん患者」、「抑うつ状態」、「希死念慮」など、出題された単語に目新しさはなかったものの、「抑うつ状態への対応」を問われるのは、新形式とも言えよう。
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