災厄の町
エラリイ・クイーンのライツヴィルが舞台の話の一作目ですね「災厄の町」。
これはですね〜、私読み始めてすぐに犯人わかっちゃったんですよ。どれくらいすぐかと言いますと全体の17%くらいで。まだ最初の殺人も起こってないんですけど、それでも犯人がわかる。
まずはあらすじですね。
エラリイ・クイーンがライツヴィルという街にやってきて家具付きの家を借ります。この家は町の名士の娘、ノーラがその婚約者ジムとの結婚のために父親が3年前用意してやった家なのですが、ジムは結婚式の前日にノーラの前から姿を消してしまい、その後この家は貸し出されていたのですけれど、この家に住む人は死んでしまう、という噂がついている「災厄の家」なのです。エラリイはここに住みますがなんということもない。そしてある日ジムが町に戻ってくるのです。ノーラとジムの仲は再燃し、反対する人もいますがノーラとジムは再婚することになります。ノーラとジムは元々二人の結婚のために用意されていた家、災厄の家に引っ越すことになります。あるハロウィンの日、ノーラとその妹のパットは夫の本を整理していていたのですが、ある本から便箋が落ちるんです。それを読んだ途端ノーラの様子がおかしくなります。パットとエラリイは隙をみてその手紙を見つけて読んでみるのですが、これがジムからジムの姉のローズマリーに宛てた手紙3通なのです。それは日付が先になっていて11月28日に妻の具合が悪くなったと知らせ、12月25日にさらに妻の具合が悪いと知らせ、1月1日に妻が息を引き取った、と知らせる手紙でした。そしてそれは毒物辞典に挟まっていたのです。エラリイとパットはジムがノーラを殺そうとしているのではないか、と疑い警戒を始めます。そこへジムの姉のローズマリーが現れ、ノーラとジムの家に滞在、手紙の通りにノーラは11月28日近辺に具合が悪くなり、クリスマスにも、そして1月1日、死んだのはノーラではなくローズマリーでした。
ローズマリーはノーラの飲み物をもらって、そして毒物で死んだのです。
アガサ・クリスティお好きな方ならもうお分かりかと思いますが、めちゃくちゃ「鏡は横にひび割れて」に似てる!パーティーでカクテルで毒殺、という意味では「三幕の殺人」ですけど、まぁこれはどう考えても「鏡は横にひび割れて」ですよね。ということでオチがわかった状態で読むんですけど、裁判とか面白いので読めます。ただエラリイ・クイーンの話はむやみやたらに長いですよね。クリスティならもっと短くまとめるよ〜。